「ね、海人クン聞いてる??」
広がる血溜まり
流れるまっかな
まっかな
血液
「ふふ♪」
真っ白な服を紅で染め、中心に立つ白蘭
その手には鈍くひかる鋭い刃
血溜まりの中心で横たわるのは、すでにこと切れた女性
瞳は曇り、ぴくりとも動かない身体
「うーん、そうだねぇ…夏希チャンの最後のお願いだし……ね」
聞いてアゲル♪
再び振り上げられる刃
サクッ
「ふふ♪おめでとう!!海人クンのベビーチャンv」
切り裂かれた腹部
取り出される小さな、小さな赤子
母の血液をまとい、呪われた世界へと連れ出される
「僕がだーいじに育ててアゲル」
血塗られた手で、そっと赤子の頬を撫でる。赤子を見つめるその瞳は、狂ったように光を放つ
「ね、海人クン」
『や、めろ……っ』
『か、い…っとさん…』
「いいでしょう?」
『なつきっっ!!!』
『このこ、だけは…っ助けて、下さい』
『っな…に言って……』
『か…いと、さん……っごめ、なさ』
『やめろぉおお!!』
「はっぴばーすでーとぅーゆー♪」
ガチャリ
閉められた真っ赤な部屋
残されたのは、
1つの亡骸と1つの脱け殻
……救いがない(;´д`)