話題:懐かしい映画
「會議は踊る」
(1931年 ドイツ)
ミュージカル映画の出発点となったドイツシネオペレッタの名作。
ナポレオン失脚後、オーストリア首相・メッテルニッヒはウィーン・サミットを開く。
招かれた各国首脳たちは、会議そっちのけで舞踏会にうつつを抜かし…。
ウィーン・サミットに招かれたロシア皇帝と、手袋屋の娘との“ただ一度だけ”の恋を描いた、エリック・シャレル監督が贈る名作ドラマ。
“IVCベストセレクション”。
内容(「Oricon」データベースより)
時代は19世紀
いくら好き合っても、ロシア皇帝と手袋屋の娘では愛人としてOKでも、歴とした身分制に阻まれてしまうでしょう。
普通の娘では乗り越えられない、その身分の哀しさに悲劇が際立つと思うのです。
その時代の女優や娼婦だったら、こんな物語にならなかったでしょう。
身持ちの堅いドイツ娘だから、可能なお話だったのだと。
ほとんど身分制の無い、現在に生きる私たちには想像するしかない、身分制の世界の物語でもあるのです。
日本人にも馴染み深いミュージカル・ナンバー
「唯一度だけ」は、NHKの朝の連続テレビ小説でも歌われたのを、覚えています。
星野知子、滝田栄主演の「なっちゃんの写真館」
(1980年4月〜10月放送 Wikipediaより)
戦時中 同盟国ドイツの曲ということで歌っていた
「唯一度だけ」を敵国語と判断した憲兵
ドイツ語と英語の違いが分からないのに、驚きました。
ことばの内容は分からないにしても、ニュアンスは感じ取れないものか、と。
やはり、戦時中ならなおさら、教育は大切なものだと思います
『敵を知り己れを知れば、百戦 危うからず』
「會議は踊る」のロシア皇帝のモデル、
アレクサンドル一世の祖母にあたるのが
彼の女帝 エカテリーナ二世です
エカテリーナ二世の凄いところは、
晩年まで愛人が〜とか
本人にはロシア人の血は一滴も〜とか
色々 ありますが、孫の名前に
アレキサンダー大王の名前(※1)
アレクサンドル一世
ビザンチン帝国の首都コンスタンティノープルの皇帝になるように
コンスタンチン
――と名付けたところにあると思います。
現在でも、孫の名付けに干渉する
祖父母に通じる物があるような気もします((( ;゚Д゚)))
アレキサンダー大王はまだしも、ビザンチン帝国首都コンスタンティノープルは当時 オスマントルコ帝国首都のイスタンブール。
名指されたオスマン帝国皇帝は、どう思ったでしょうね?
オスマン帝国も翳りが見えてきたとは言え、そんなに弱っていなかったと思いますが。(※2)
(※1)「女帝エカテリーナ」池田理代子・著
アレキサンダー大王になっていたと思うけど、
Wikipediaではロシア中世の英雄 アレクサンドル・ネフスキーから
(※2)該当するオスマン帝国皇帝
アブデュルハミト1世(1774年 - 1789年)
セリム3世(1789年 - 1807年)