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「月夜のとらつぐみ」笠井スイ・著

話題:最近買った漫画

5月24日(火)に購入しました

「月夜のとらつぐみ」
 笠井スイ・著


「ジゼル・アラン」〈1〉〜〈2〉の作者さんの短編集です。

表題作の「月夜のとらつぐみ」の他
作品傾向の異なる、7作品が収められています


「ジゼル・アラン」〈1〉から森 薫さんの「エマ」との絵柄の酷似を上げている方がいましたが、
この「月夜のとらつぐみ」「ジゼル・アラン」〈2〉を見ていると、
方向性も雰囲気もまったく異なっています。

作品のコミックス化を待つ漫画家さんが増えるのは、凄く嬉しいことなのです。

色々な作品に巡り会えますから…



さて、「月夜のとらつぐみ」の8作品ですが――、



花の森の魔女さん

「森の奥には行っては行けません」
大人が言っても、子供の好奇心は止められません。

森の奥に暮らすお婆さんと幼い兄妹のお話



月夜のとらつぐみ

一人暮らしの作曲家の聴く夜の声

紙の上なのに、静かな歌が聴こえて来るようです。



水面の翡翠(かわせみ)

翡翠と書いて“かわせみ”と読みます。
川辺に住む、色鮮やかな小さな鳥です。






仏頂面のバニー

可愛いバニーさんが三人いる小さなバーラウンジ

その中の一人の新人バニーさんはいつも“仏頂面”

四人の常連客は、何とか彼女に笑って欲しくて知恵を絞ります。

珍しく日本のお話(っぽい)




遥かファンティエット

男の子の憧れの彼女の故郷はファンティエット

海があって、フランス領で、フランスパンに、アオザイ……
学校の先生に教えてもらうけど、最後に出てきたベトナム・コーヒーは男の子もよく知っていた。
(彼女目当てに通っていた喫茶店で経験済)




Story Teller Story[ERISA]

ウソをつくのを手伝ってくれる男のお話

男に騙されたエリサを救うためにウソをついたセドリック。

ウソをついても、他人になりきるなんて、誰にもできない。




Story Teller Story[NANCY]

ウソをつくのを手伝ってくれる男のお話2話目

現実で生きていくのが難しくて、ウソの上に生きていくことを選んだ女教師と学校の苛められっ子のお話。
大きなハッピーエンドでなくて、細やかなハッピーエンドでもいい。

そんなリアルな感じを味合わせてくれるお話。




猫とパンケーキ

奥さんとは死別した一人暮らしの中年の男は、毎日 パンケーキを焼く。

焦がしてばかりいたパンケーキも上手く焼けるようになった。

ある日 窓から入り込んだ女の子が、パンケーキを取って行く…





こんな感じの短編集でした。
丁寧な書き込みと作品の中のキャラクター
―どんなに短い話でも―に愛情と思いやりを感じさせてくれる貴石のようなお話たちです

これから出る予定の「ジゼル・アラン」〈3〉も
楽しみになってきた、短編集でした。


今回の短編集は
2007〜2011年に雑誌「Fellows!!」や同人誌で発表された物が掲載されています。





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