少しは落ち着いてきたので、ブログをご覧下さっている皆様にもご報告しようと思います。
内容が重たくなる為、追記(Continued)の閲覧はご注意下さい。
【
I U F D 】の意味をご存知無い方は、まずググって頂いてから閲覧の方が宜しいかもしれません。
現在妊娠中なら38週のユエです。
8月5日夜、そろそろ寝ようとユキくんとお布団に入りました。
ユエは36週3日目、もうすぐ……あと4日で早産ではなく正期産にて出産を迎えられる、赤ちゃんも頑張ってくれたなぁ〜と……
心身共に不安定な時間が多かった、そして出産までの残り少ないマタニティ生活
赤ちゃんが産まれてからの家族生活等を考えつつ眠りに就いたんです。
妊娠後期になると赤ちゃんが膀胱を圧迫する為、トイレへ行く回数が増えました。
夜中であっても頻繁に起きてしまいます。
隣で寝ているユキくんも毎日睡眠不足だったはずです
だけど一言たりと不満を言わず、毎日2時間の残業・土曜日の休日出勤
ユエの体調を気遣かってくれて家事のお手伝いまで……
夫として、パパとしてユキくんは本当に素敵な人だと改めて実感する日々。
ユエは幸せを噛み締めていたんです。
日付は変わり8月6日。
いつも通りトイレに起きたユエでしたが、その夜は腰に激痛が襲っていました。
立っても痛い……
もちろん座っても、寝ていても痛い……
とりあえず、お尻の辺りにクッションを敷いて腰を高くしながら寝ていたんです。(腰を高くしたら少し楽になったので)
寝て〜起きて〜を繰り返し朝を迎えました。
午前6時、家事開始。
腰の激痛は治まるどころか更に痛みを増し
朝のトイレで少量の出血を確認。
脚の付け根……というか骨盤辺りにも激痛が走り、波のある腹痛までが出てきたんです。
ユキくんはこの日お仕事。
ユエは何とかお弁当を作りあげ、朝食の用意に取り掛かろうとしたのですが……
いよいよ身体のあちこちからくる痛みに立ち上がるのが困難になってしまったのです。
その後すぐユキくんが起床してきたので事情を話しました。
腹痛の波の間隔を計ってくれたユキくん。
7分・5分・3分……とバラつきはあったものの、これは陣痛なのでは!?
7時20分頃、病院に電話をして入院の荷物を持ち休みをとってくれたユキくんの運転で病院へと向かいました。
車内でも波のある激痛は治まらず、痛みがきたら全身に力を込めて耐えていたのを覚えています。
駐車場から病院内までの徒歩もキツかった……(多分200mくらい)
受付の人の対応が遅くて、産科に着いたのが8時15分くらいでした。
ユエは何故か溢れ出す汗でびっしょり。
産科で車椅子に乗せられて、状態を見た助産師さんから即、分娩台へ横になる様に言われました。
分娩台に上がる少し前から痛みの波が無くなり、常に激痛に襲われて呼吸も苦しくなったんです。
『子宮口は!?』
『全開です!!』
産科の先生達と助産師さん達のやり取りが、お腹に超音波をあてられていたユエの耳に入ってきました。
子宮口が全開、いよいよお産……
やっと赤ちゃんに会えるんだヽ(´▽`)/
めちゃくちゃ痛くて苦しかったけど、赤ちゃんに会えると思ったら凄く凄く嬉しくなりました。
ただ……分娩室は何だか緊迫した雰囲気で、立ち会えるはずのユキくんが分娩室に呼ばれなかったんです……
早く赤ちゃんに会いたい、早くユキくんに会いたい……
助産師さんから、いきむ様に言われて3・4回いきむと急に下半身が軽くなりました。
ユエは無事出産出来たんです!
8月6日・午前8時43分でした。
正期産より3日早い、予定日の8月30日よりもずっと早い早産とはなりましたが……
そしてスピーディーなお産でしたね、ユエ、初産なのに。
出産後の処置をしてもらっていた頃、ようやくユエは違和感に気付きました。
赤ちゃんの産声をまだ聞いていない……
早産だったし、もしかしたらまだ小さくて取り上げられてすぐに保育器へ入れられてしまったのかもしれない……
そうこう考えていると助産師さんに呼ばれたユキくんが分娩室に来てくれました。
ユキくんの顔を見れて『頑張ったね、お疲れ様』って言ってもらえて、凄く安心したし凄く嬉しかったです。
ユエの手を握って、汗で顔に張り付いた髪をどかしてくれたユキくん。
柔らかい笑顔から、ゆっくりと沈痛な面持ちに変わりました。
『ユエ……落ち着いて聞いてね。赤ちゃんダメだった……』
ユキくんのその言葉を聞いて一瞬思考が停止しました。
『……何?ダメだったって……どういう事?』
もう頭の中が真っ白になって、質問の答えを聞くのが怖くて……
『赤ちゃん……亡くなってたって。蘇生も効果無かったんだって……』
嘘だ……
嘘だ……
嘘だ!!!!
ユエ産んだよ?
赤ちゃん、ちゃんと出てきてくれたよ?
痛かったけど、苦しかったけど赤ちゃん産めたんだよ!?
処置をしてくれている助産師さん方が居る中、分娩室でユキくんと泣きました。
ユエはこの度、死産(IUFD)してしまったんです。
赤ちゃんに産声をあげさせてあげられなかった……
赤ちゃんの誕生を心から楽しみにしてくれていたユキくんに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
病気が治らないまま出産に至った事や、ユキくんへ元気な我が子に会わせられなかった事、ユエがお腹の中の異常に気付かなかったばかりに苦しかったであろう赤ちゃん……
全ての事がユエの責任だと、ユエが悪かったんだと……自分自身を責めました。
何度も何度も泣きながらユキくんに謝りました。
しかし、こうしていたら良かったかもしれない・あぁしていたら良かったかもしれない……ユキくんも自分に責任があると、自分自身を責めていたんです。
妊娠後期の間、絶対安静だったユエでしたがユキくんに負担を掛けたくなくてなるべく家事をしたり、食品や日用品の買い物に出掛けたり、週末のお休みにデートに誘われたら出掛けていましたし……
お互いに自分自身を責めていたんですね。
泣き止めないユエにユキくんが言いました。
『ユエのせいじゃないし、俺にだって後悔してる事があるから……だから1つ約束して。自暴自棄になって、自分を傷付けたりしないで』
赤ちゃんは確かに残念だったけど、分娩室でユエが無事なのを見て心底安心した、ユキくんはそう言っていました。
死産で苦しんで悲しんでるのはユエだけじゃないんだ、ユキくんも同じなんだ。
そう思った時、ユキくんからの約束に頷いてユエもユキくんに約束事を提案しました。
『ユキも自暴自棄になって無茶な事しないって約束して?』
ユキくんはすぐに『約束する』と答えてくれました。
処置が済んだ後、入院する病室へ。
『大部屋と個室どちらにしますか?』
そう聞かれ、ユキくんは個室を選んでくれました。
実際入院してみて、あの時は個室でなければ耐えられなかったと思います。
もうすぐお産を控えた妊婦サン・授乳室に向かうお母さん・新生児室を眺めるご夫婦・新生児室から聞こえる赤ちゃんの泣き声……
みんな、みんな幸せそうで見掛ける度に涙が溢れてしまいました。
どうして……どうして……ユエの赤ちゃんだけ!?
悲しくて寂しくて辛くて……
夕方にはお義父さん・お義母さんが病院へ来て下さって、お義母さんは赤ちゃんと対面するなり泣かれてしまいました。
お義父さん・お義母さんがお帰りになるまで、まぁ……色々とありましたが(ユエが精神的に狂う寸前な感じ)
その日、ユキくんはユエの病室に付き添いで泊まらせてもらえまして、ユエは翌日退院を申し出て退院させてもらいました。
もちろん身体は痛かったですけど、あの状態で産科病棟入院継続はキツかったので……
8月10日の葬儀は、ユキくんとユエの赤ちゃんの葬儀だったんです。
赤ちゃんを失った悲しみは消えないけれど、二人で乗り越えていこう。
ユキくんの言葉です。
先に天国へ行った赤ちゃんの事は絶対に忘れません。
起きた出来事を含め、現実と向き合い夫婦で支え合っていこうね、これからもずっと愛してる。
二人で改めて誓い合いました。
まだまだ完全な落ち着きは取り戻せていませんが、ゆっくりでも気持ちを整理して落ち着いていきたいと思います。
皆様に見守って頂ければ幸いです。
画像はユキくんとユエの宝物、赤ちゃんの手形・足形・臍の緒です。