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女神はほほえむ

プロローグ

戦争とは…国民の知らないところでいつも勝手に始まるものだ…
戦争とは…知らない国民の全てをいつも勝手に奪って行くものだ…

そう…戦争は、思いもよらぬところで始まった…

A.D.1990年代中頃…世界は懸念材料であるエネルギー資源の枯渇を恐れ各国にてエネルギー資源の確保のため、技術開発、エネルギー資源の確保、分配、搾取を行って来た…。
翌年…世界に大きな動きが見え始め…世界は恐怖へと落ちるのであった…。
それは…中東近辺にて二大大国ロシア、アメリカの衝突がしばしば見え始めていたのである…
これにより、日本政府は、国防を強化しますます国民の不安をあおった…
A.D.200X年…中東近辺にて二大大国の衝突はますます激化しアルマゲドンにさえ変わりかねない戦争はついには、日本の頭の上をすっぽりと覆い被さり知らず知らずのうちに日本は変わってしまった…。

そう…日本国民は知らないうちに戦争被害者として…巻き込まれる…。



A.D.200X年…6月…
ユウキは、いつものように学校帰りの自由を堪能しながら家路についてぶらぶらと歩いているとユウキの視界に黒い落下物が見え…地面に消えると黒煙の柱がゆっくり立ちのぼり始めた…。
その方向にユウキは不安になりゆっくりとした足は次第に早くなって行くさらに、鼓動も早くなっていき途中、消防車数台と救急車がユウキを追い抜いていきさらには…【国防の塊】自衛隊の車両がユウキの横を過ぎて行った…。

ユウキは、その車両がどんなものかを瞬時に理解した…その車両は大破した戦闘兵器アーマーギアを回収する車両であると…
それを目の当たりにしたユウキはさらに不安がよぎる…。
その不安は、黒煙の方向が偶然にもユウキの自宅に重なっているからである。

ユウキは走った…家族の無事を祈って…。
ユウキは必死に走った…。

やがて、家にたどり着くと、あるはずの家が無い。
つい今朝方に、意気揚々と飛び出して行った家の玄関すら瓦礫と化しその上には壊れ四肢がちぎれ無数の風穴が空いたAGが鉄の塊としてそこにのしかかっていた…。
彼の不安は現実のものとなり愕然と絶望が重くのしかかった。

ユウキ・『お…おい…う…嘘だ…ろ…嘘だろっ!』
ユウキは、家に近づこうと走り寄るが自衛官に止められる
ユウキは叫んだ!
ユウキ・『お前っ!通せよっ!俺んちだ!俺の家だって!』
自衛官にわめくと、自衛官はユウキの胸ぐらをつかみ鬼の形相をしユウキをまじまじと見つめる
自衛官・『危険だ!坊主っ!今行けばいつアレが爆発するかわからんだろっ!今はそこにいろ!!』
すごい剣幕でユウキを怒鳴りつけると仲間に指示をする、ユウキは足に入れた力も尽き地面にへたり込む
その瞬間だった…ほんの数秒…まばたきをした瞬間、大破したAGは爆音をたて熱風を周りに撒き散らし跡形も無く吹き飛んだ!

ユウキは…言葉を失った…
ユウキ・『…っ!!!!!!』
全てを失ったユウキは目の前に広がる無惨な光景を嘘だ嘘だと心に問いかけ何度も見返す

変わらない惨状を…

地に膝を尽き、大粒の涙で地面を濡らしながら家族の名前を何度も何度も呼ぶ…泣き崩れ悲鳴に似た声で家族を呼んだがそれは全て轟々と燃える炎に吸い込まれていくだけであった…。

ユウキは…しばらく泣いていると先ほどの自衛官がユウキの肩を叩いて悲観した声で言葉を投げかけた
自衛官・『坊主、アメリカ軍が間もなくここまで戦線を押し上げてくる…早めに最寄りの…メトロに…避難をするんだ…ご家族の事は…本当に申しわけない…。』
沈痛な面持ちで言う自衛官はさぞや悔しい思いなのだろう…そう察したユウキは、涙を拭って頷くとゆっくり近くのメトロまで歩く…孤独と絶望と共に…。

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