突然、海外の有名誌の編集者からメールが・・
投稿された論文の査読者(評価者)になって欲しいとの依頼です(・・;
調べてみると論文は英国の有名大の偉い先生の論文・・
知人に相談すると、無理してでも引き受けた方がいいと・・ とても勉強になるらしいです
期限は1か月 悩む間もなく、間違って引き受ける旨のボタンを押してしまいました(・・;
またしばらく英語との格闘です
内科や外科では、その患者さんがどんな人かなんて関係ないんです
その人の体の病気を治す・・ もっと正確にいうと、ある臓器だけ治せばいいのです
胃、 脳、 大腸、 心臓、 肺・・・
確かに、入院期間は患者さんと世間話をしたりして楽しかったですが・・・
死の淵から生還された患者さんの家族からはとても感謝されましたが・・・
その人がどんな家庭に生まれ、どんな風に育ち、どんな性格で、どんな能力をもって、
どんな人生を歩んできて心の病になったのか、そしてこれからどう生きていくのか、
要は、人の心のすべてを診るのが精神科なのです
内科救急にいってそれが分かりました
それで現在に至ったわけですが、実は精神科は色々専門が分かれています・・
医師免許が取得できると、何科の医師でも自由に選べます
実は研修医の最初の半年、大学病院の精神科で研修をしましたが、その時は、もう精神科は嫌だ・・ 止めて他の科に行こうと思いました
そこで当初9か月の予定だった精神科の研修を6か月で止めて、大学も辞め、他の病院で内科系の救急をやり始めました
なぜ精神科が嫌になったかというと、それまで一生懸命学んだ内科・外科の知識は一切関係なく、やることは患者さんの話を聞いてカルテに記入するのですが、変化がなければ30分くらいで一日の仕事も終わってしまうし、夜の勉強会では、ちんたらちんたらフロイトなどを皆で読んだり、とにかく暇で、すべてがスローなのです
それで患者さんが放った言葉の解釈とかを先輩医が偉そうに説明して・・
つまらないと思いました
目まぐるしく展開する様々な患者模様を想像していたのですが、期待を裏切られ、内科救急へと転向しました
Aさんのお父さんはバイクの事故で死んだそうです。 お酒を飲んでいたとのこと。
しかも通行人も巻き添えにして・・ その通行人も大怪我をしたそうですが、かろうじて命は助かったようです。
Aさんはまだ小学校2年生で小さい弟もいました。 事故の後、母親が女手一つで2人を育て上げました。
お母さんは身を粉にして働きました。 救いだったのはお母さんが家の中ではとても明るく2人にふるまったことでした。
それと、毎年クリスマスの時期になると送ってくるケーキとプレゼント・・ それをAさんはずっととても楽しみにしていました。
お父さんが亡くなっても子ども達は大人になるまで幸せに暮らせました。
毎年クリスマスに送ってくれていたケーキとプレゼント・・・
送り主は、実はお父さんが大怪我させた通行人の方だったとAさんが知ったのはずっと後になってからのことでした。
自分も大怪我をしたのに全く他人だったAさん家族にずっと贈り物をしてくれていた通行人の男性・・
そんな人がいることにとても感謝し、Aさんは一生懸命生きようと決めました・・
片道3時間半かけての通勤帰り、乗り換えのため、電車を降りましたが、何やら違和感が・・
いつもズボンのポケットにキーケースを入れているのですが、無くなっているのです
家の鍵、2種類の車の鍵がついています・・ とても焦りました・・
どこで落としたのか・・
ふと、まだドアが開いていた電車の中を見ると、私の座っていた座席に下に何やら黒い小物のようなものが・・・
でも違うような・・
ドアが閉まるかもしれない・・
一瞬迷いましたが、さっと入り、小物を拾うと
ああ・・ よかった・・
私のキーケースでした^^; さっと電車からも出れました・・
そのキーケース、もうボロボロになって色も剥げて見た目は汚いのですが・・
前にいた病院の患者さんがお別れの時に、病院の革細工教室で作ってくれたものでした
不器用なのか、サイズが小さくて殆どの鍵がはみ出してしまうのですが、もう5年以上使ってます・・