これまでの人生で一番記憶に残っていることは何?・・・ 精神科ではこんな検査もあります。
最近、赤ちゃんの時から両親がおらず、ずっと養護施設で育ってきたという少年たちによく会います。
どうして親がいないのか?
両親とも刑務所に入っていたりします。
実子を虐待で殺してしまった母親・・ 薬物依存で刑務所に何度も出入りする父親・・
そんな親の元で産まれた子は乳児院を経て、児童養護施設で高校卒業まで集団生活をしています。
それらの少年たちに、「これまでの人生で一番記憶に残っていることは?」と聞いてみると・・
「施設の皆で海に行って泳いだこと」、
「施設の先生がご飯を食べに連れて行ってくれたこと」
ほんの一瞬の出来事ですが
「家族みんなで遊びにいったこと」
などが聞かれます。
我々にとっては何でもない当たり前のことが、彼らにとっては人生の大事件なのです。
そんな彼らとどうして精神科で会うのか・・
とても辛いことですが、彼らは愛され方を知りません。
ですので、愛情要求の出し方が普通ではないのです。
それが大きく歪むと、非行、犯罪につながっていくのです。