*はじめに*
登場人物紹介などは、『オリジナル小説『純血の殺し屋9』紹介』と表記されている日記をクリックした次のページに書いてみました。
小説は、小説と言うより脚本のように誰が何を喋っているのかが分かるようになっています。
単に、作者自身が混乱しないようにというために。←
誤字や内容の綴りにおかしな点がありましたら、すみません。
最後に言うのも変ですが、興味があったら読んでみてください。
あ。
この作品は、ミステリーサスペンスです。
あと、キャラクターの設定が少年漫画風になっています。
あと『♪』……お許しください人( ̄ω ̄;)
次から、『純血の殺し屋』の第9章です⇒
story.27:『逃亡』
とある住宅マンションの部屋。
青年のケータイに、1通のメールが届いた。
『第9の槐ゲームから1ヶ月が立ちましたね。
まだ暑いですが、元気にお過ごしですか?
貴方の場合、昼夜逆転の生活をなさっているから体調管理などが心配です。
ですが、とうとうゲームも貴方でラスト。
つまり、次は貴方が槐-エンジュ-です。
貴方の恨み、晴らしませんか?』
相手は、"ご主人様"からだった。
青年:「次は俺が槐、かぁ…」
青年は浮かない顔をして、しばらく考え込んだ。
その間、部屋の中は静寂に包まれた。
青年は、槐ゲームに対して不信感を抱いていた。
青年:(俺が今、出来る事…)
そう考えると、青年は何かを決意して行動を開始した。
ベッドルームへ向かい、クローゼットからスーツケースを取り出した。
スーツケースを開くと、今度はタンスから自分の洋服や下着を取り出してスーツケースの中に無造作に入れていく。
青年:「あ、スーツと枕も入れなきゃ…」
そう思い立つと、無造作に入れた洋服や下着を畳んだ。
それからスーツも畳んで、その上に枕も入れてスーツケースを閉じた。
スーツケースを廊下に移動させると、今度は自分の鞄に必要な物を詰めた。
青年:「あっ、ダメだ…」
ふと手にしたケータイを見て、青年は少し迷ったが、すぐにメールを消去してからケータイをテーブルの上に戻した。
ケータイは、しばらく新しいものを購入すればいい。
青年はそう考えて、ケータイを家に置いて行こうと決めた。
青年は立ち上がり、鞄を肩に提げて廊下へ出る。
廊下に置いておいたスーツケースを持って、玄関へ向かった。
青年:(しばらく、さよならだ)
この部屋とは。
槐ゲームから離脱するには、こうするしか自分には方法がない。
自分は第5の槐こと、西原悠一のようにマインドコントロールの非体質者ではないから、冷静に考えて、こうする事が"ご主人様"からの呪縛に解放される方法だと思ったのだ。
青年:(もちろん、これが最善というわけではない)
居なくなったと分かれば、共犯者たちが是が非でも自分を探しに出るだろう。
青年:(もちろん、抗うつもりだ)
そのために自分は行動に移す。
青年は、スーツケースを持ってドアを開けて玄関の外へ出る。
青年:(大丈夫だ、たぶん)
青年は歩き出す。
青年:(近場で、なかったかな)
青年はまだ少し眠い頭を使いながら、この先の逃亡プランを考えていた。
青年は、今日も仕事がある。
その前に新しいケータイを買ったり、今日の宿を探さなければ。
青年:(これは…苦労するかも)
青年は髪をポリポリと掻きながら、マンションを出て長い坂道を下ってゆく。
あくびをしながら、青年はそのまま賑やかな街へ向かって行ったのだった。
------------To be Continued...