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額縁に夏はとじこめられない

サンダルを買ったので夏になって、爪を青く塗ったら真夏になって、パジャマを買ったら夜になりました。


最近読んだもの、順不同です。

ななじ眺『あるいとう』


自分は明るくて強くて、と思い込みたい女の子がアイデンティティを一度見失って、そこから自分探しをしていく物語。
暗いな……って読みながら思うんだけど時おりその暗さを読み返したくなる。こういう少女漫画もあっていいと思う。
最終巻がとても良かったと私は思う。伊藤さんがいいんだよ。
読む前の勝手なイメージでは、芸術家をめざす若者たちの集団の話かと思ってた。(トキワ荘みたいな感じ)微妙に違ってました。
関西にいたころ、兵庫のひとの「〜しとうよ」という言葉をはじめてきいたときはわりとカルチャーショックを受けました。関西弁だけど関西弁ぽくない、不思議な響きがあると思います。


ITAN32号

釣巻和さんの話が読みたくて買った。
額縁職人と画家の……
意外とストレートなラブストーリーでした。
また短編集出ないかなぁ
関係ないけど高松の街中には美術館のとなりに額縁屋さんがあります。売る方の額縁屋さんですが。喫茶店、美術館、額縁屋、本屋と並んだその通りが私は好きなんです。



藤宮あゆ『空想スピンフラワー』

ミステリものかと思って読んだ。ミステリ「ちっくちっく」なお話だった。ミステリちっくのさらにちっく。
タイトル妄想スピンフラワーだと思ってました。違う。


Discover Japan8月号

やっぱり香川県庁が好きだなぁと思います。

ジャンプGIGA

ある漫画のために買いましたが、ぬらりひょんの人が描いてた巻頭の季語まんがが一番素敵でした。いけるでこれ!
木下闇って素敵な言葉ですよね。


此元和津也『セトウツミ』

三巻(四巻かもしれない)の「茜色ぉ!!」「一句読むんかと思ってちょっと待ったやないか!」(※うろ覚え)のくだりがMAXツボでした。あれめっちゃ面白かった。


そういえばセトウツミをなぜ読んだかというと、装苑に載ってたからです。

装苑8月号

「こんなに暑いのに装苑はもう秋なのね…」とうちの母が言ってた……


装苑9月号

じつはもう次のが出ていて、最近なんかカルチャー推しじゃないですか。


『たったひとりのサバイバル・ゲーム!』

子ども向けにしてはめずらしくデッドエンドがあるんだなあと思いました。


のぶみ『さよならママがおばけになっちゃった』

本屋さんでこのシリーズと、『このあとどうしちゃおう』が並べられているのですが、最近トレンドの絵本は死ぬ話が多いような。
前作では結局お別れしなかったのでそのけじめをつけるために出したのか、好評だから出したのか、わからないけど……じゃあ一作だけで終わっても良かったんじゃないのかなぁとも思うけど……大人だってなかなかこういうことの答えは簡単に出せないものですね。
「異人たちとの夏」というファンタジー映画(原作もあるらしいけど映画しか私は知らない)があって、ある成人男性が死別した両親とふと再会して、もう別れてから時が流れているから両親よりも自分のほうが歳上になっていて……という、もうだめです。私はこの映画号泣しすぎて最後まで観てないので、あらすじを書いているだけでだめです。みてください。
そんなのもあったなーと今思い出しました。
「アンちゃんもだいすきよ」というひみつの書き込みが作中にあるのですが、そこにいちばん愛を感じました。アンちゃんが誰かわからないひとはのぶみさんの他の絵本を読んで。


樋口大輔『ホイッスル!』

さわやかなのに、どことなく胸がぎゅっとなるような空気があるなあと前から思っていました。読み終わったあと切なくなるんですけど私だけですか?
夜の感じとか、合宿!な感じとか、なんだろうノスタルジー……。


鷺沢萠『海の鳥・空の魚』

鷺沢さん文章うまいよ……
と思いつつ読み返しました。これ書いたとき私より年下だったんだなぁとか。感性はみずみずしいのに文体はハンサムな、そのアンバランスさが個人的には好きです。
ぱっと開いたところにある話が「天高く」で、それが今回はけっこうよかった。アイスクリーム食べたい。

江國香織『すいかの匂い』

「焼却炉」がけっこう好きだったことを思い出しました。


最近のこと書いたほうがいいですかね。

・自転車とか手作りの貯金箱とかビスコとか塩キャラメルとかストレス社会で闘うあなたへと書かれたチョコレートなど貰いました。

・あと子どもたちと折り紙とかしてました。
大人相手には怒ったり……いえいえ。

・ある場所にはじめて行ったときのことを思い出していて、私がその日のことをよく覚えているのはそれが初出勤と同じ日だったからなのですが、その場所にいる人もその日のことを覚えていてくれていたことがこの前わかって嬉しかったです。というかこそばい感じでした。天気やその他詳細なところまでもわりと覚えていて驚きました。

・もうクソだよ!たえられない!と
いう私のクソみたいな愚痴を優しく聞いてくれていた人が
もう大変なの!私大変なの!疫病神かもしれない!
と逆に大変になっていてみんな色々あるんだなぁと思いました。


夏は現在進行形で死んでいくのがあざとい。
相変わらずポエジーですか?

おまけ

〈私の気をくるわせないでね〉

いや、あおさん本当に古い歌しか紹介しねーなと思われそう。思いませんか。
ちがいますよ。朝のニュースで流れてたのをきいて聴いたんですよ。可愛い歌でした。

いま歌詞を確認したらレゲエという言葉が出てきててすごく嬉しかったです。(これはわかる人にしかわからない)

歌詞が意外と、遠くない未来に自殺してしまいそうな勢いがありました。小室さんの書く歌詞はキュートに狂っているところがけっこう好きです。
世紀末だったしねこのころ。


どちらへ向かってゆきますか?

とりでみてしまうひとりでみてしまうひとりでデジタル時計のぞろ目(穂村弘)


エレベーターのドアが閉じる瞬間、ふたりの女の人が乗っている姿が見えた。夕方五時前くらいのことだったと思う。

それから数時間経ち、時刻は日付をまたいで、私はようやく職場をあとにするところだった。
リーンというベルの音が鳴って、視線をむけた先には、明るい闇が開いていた。エレベーターのドアが開いていたのだ。
中に人はいない。物音もあたりに響いていない。
何かを思う前にそのドアは閉まって、表示は私のいる二階で止まっていた。

職場にあるエレベーターは夜の十一時以降は使えなくなる。
いま考えるとそうなんだけど、そのとき私は急いでいたのでとりあえず何も思わずに走った。

ようやく建物を出て、あのエレベーターには誰が乗っていて、どこからやってきたのだろうと考えはじめたら、さっと体が寒くなる。
ひとりでに動くエレベーターはない、だからきっと誰かがそれを操作したはずなんだ。
けれどなぜエレベーターの使えないこの時間に?

わからないということはホラーです。夏っぽくなってきましたね。
エレベーターのとびらが閉まる瞬間がすごくゆっくり時が流れていたような気がして、不思議でした。
人がいないのもこわいんですが、閉まる瞬間をたまたま見てしまう、というたまたま、のタイミングがこわい。


本棚の前に立っていると、ある本と目が合う。本に目はないけどある。本はたまに喋る。
最近元気なくない? というような会話を交わす(目と目で)。そんなこともないというようなふうに本は私を見ている。
次の日になって調べていると、かの本は近日中に続編が出るのだという。なるほどね。だから覇気はなくてもへんに元気だったのかあの子は。
I'll be back. っていう感じの声だった。


……私、お花畑みたいなこと言ってますけど一応真剣な話ですよ、上のは。ポエマーとでもなんとでも言ってくれ。でも本棚にある本ってたまに喋るよね?


ずいぶん遠いところへ来てしまった。私は念願の失踪をとげて、知らないきょうだい(兄妹)と知らない家で過ごしている。あたりには山しかなくて、でも兄がローソンの袋をさげていたから近くにコンビニはあるらしい。妹は金髪ヤンキーである。まだ小学生なのに。そして人懐っこい。ヤンキーなのに。

……これだけ夢だったんですけど、おそらく『バラ色の明日』を読んだからこういう内容の夢を見たのだと思う。


「who」の話ですね。
けっこうすべての話が暗めだなと思いました。
作品としてはすごいんだけど私は前に読んだ二作の方が好き。








どこまで困ってくれますか?

ることが苦手です。

今日は謝らなくてはいけない日でした。
詳細は書けませんが、私が不在のときにあることをお願いしていた人がいて、その人が、私の事前準備のいたらなさのために起きた当日のハプニングを色々カバーしてくれたのです。そして迷惑をかけた…………。

……ありがとうございました
……大変だったんですけど
……ごめんなさい
……いいですけど
……………
……もうしませんよ
……次はもっとコンディションを整えてから声をかけるのでまたよろしくおねがいします
……コンディション
……はい
……まあそれなら
……はい
……いいですよ
……ありがとうございます


ふたりとも感情がしんでるかんじですが実際もう少しほがらかに話してたと思います。大丈夫。コンディションのつかいかた間違っているのでは。


何をどこまで無理しても大丈夫なのかわからないですね。
人とコミュニケーションとったあとによく考えます。大丈夫なら大丈夫でなぜ大丈夫なんだろうとか。



ヨシタケシンスケさんのね
シールがついてます
最新作へのインタビューもあるよ

『このあとどうしちゃおう』

発売されてすぐ読んでいたのですが、ある一頁が当時の私の心にはとても重かったためにあんまりいい印象を持っていませんでした。
楽しいのにその一頁の存在があるだけで、楽しいだけの本ではなくなっている、というのが心にずっとひっかかっていました。
最新作では人の死を描くらしいぞというのは発売される前から知っていたのですが、ヨシタケさんをもってしても、死ぬことは楽しいことには、ならないんだ、みたいな。こんなさみしい一頁になってしまうんだ、みたいな。

だから「私は……りんご(※1)や半裸(※2)や鼻(※3)のほうがすき……」といった気分でやさぐれていたのですが

※1『りんごかもしれない』

……ひとつのりんごが森羅万象になるたのしい本。


※2『もうぬげない』

……はじめて見たとき新種のタコかと思いました。(表紙)

※3『鼻のせいかもしれません』

……挿絵で参加。普通の健康書。ヨシタケさんの鼻レポ(?)があって読むと鼻がスッキリする。


今回MOEのインタビューを読んだらそこはかとなくわかりました。あえて重かったのね……みたいな。みたいな。みたいな…………


(本の中にはいなかったと思います)


『じゃあ君が好き』

スケッチ集です。
この本みたときわりと絶望していて、たまたまひらいた頁が、かわいい人々が「やめちゃえやめちゃえーー」って言っている絵の載っているところで(なんの絵なんだよ)、さらに絶望しました。やめちゃえやめちゃえーー……



〈缶チューハイとマンガ、楽しみだネ!〉

益田ミリ『キュンとしちゃだめですか?』

コンビニ帰りに、ななめに傾いたお弁当の袋と、缶チューハイとマンガ雑誌の入った袋を提げたサラリーマンの背中を見てキュン!としたという章に、上のコメントが付けられていました。私はキュンというよりクスリとしました。
キュン、とくるその気持ち共感できるんだけどこんなにもたくさんのキュンを集めてそのまますべて絵にあらわせちゃう益田さんはすごいと思う。
左利きのひとにキュン!という頁もありました。わかる。(左利きのひとは強烈なかっこよさがあると思っている派)

どこから書いたらいいですか?

は、夜。月のころはさらなり。(枕草子)
こんなに暑かったらたしかに夏は夜がよいって言うよなぁと思うほど、このごろ暑いですね。いや清少納言はそういうことを言いたかったわけじゃないとは思うけど……。




・月の出てくる話が好きです。
さっき読んだ谷崎潤一郎の「母を恋うる記」がなかなか素敵でした。

月を見て泣いてるんじゃない、月が泣いていて涙が頬まで落ちてくるんだ、みたいな話。



・話があるからと言われる。
思い当たるふしが悪いものしかなかったのだけど、実際の内容はそのどれとも違っていました。
関西にこないかという話があがって、返事は考えてからでかまわないとまで言ってもらったけれどその場でお断りしました。
これが創作の世界なら人はもっと悩むのだろうかと思いながら、現実ではとても淡々と話が進みました。


・予選会に出る。
最近練習もそんなに詰められていなくてコンディションも全然だめなまま、めろめろの状態で当日をむかえたのですが、開き直って私のワルい部分を前面に出してみたらその作戦がけっこう上手くいきました。というわけで私にしてはそれなりに頑張りました。
先生には、のってるときとそうでないときのムラっ気がありすぎだと怒られながら笑われました。笑ってくれる先生は私のワルさもきちんと知ってくれてるんだなぁと思いました(反省もしたよ)。
選ばれなかったけど、よかったです。すっきりしました。


・る……る…………………留守番

小さい頃、常に家のなかに誰かがいたから子どももひとりにはしておけない、という話をきいて新鮮な気持ちがしました。留守番大好きです。

そういえばこれを読みました。
いくえみ綾『かの人や月』

祖父・祖母・父・母・兄・姉・妹・犬・猫という大家族、羽上家のにぎやかな日常を描くホームドラマ。

ホームドラマが苦手でなんとなく敬遠しつづけていた作品でしたが読んでみると思いのほか名作でした。

長男の顕(あき)が出てくると話が面白くなるので顕が好きでした。
家を出てひとりで暮らしていた長男の顕が、アパートの幽霊騒動に耐えかねて実家に帰ってくるというところから物語は始まります。

顕は一見カンペキ人間なのにところどころカンペキがベキベキに折れていくのが好きです。
一番サイコパスなのにラブストーリーとしては誰よりもせつないという不思議。
西尾さんかわいいですね。

大家族がにぎやかに食卓をかこむ場面がつねに入れられていて、鍵っ子のプロとしては未知の光景でした。


だってまだ二日だし

失踪したい



…………………………まだ七月も二日だけどもう………………………いなくなりたい……………………………もうなんか……………………………………前向きになりたくない………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………なんていえばいいのかわからない………………………………………………………………









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