お墓参りに行く。

父と母と私は
どんな墓に入るのかと考える。

父方の実家は遠く離れたところにある。
そこは好きだけどそこに眠るのはまた違うように思う。

私たちには入る墓が無いよ。
お墓っていくらくらいするんだ。

例えば私が結婚しなくて子どももいないままだったら、誰があのお墓に参るのかという問題もある。
誰もいないよ。

いつか誰もいなくなるのにちゃんと生きていけるのだろうか。


夕方から高校の部活に行く。
知らない女の子たちがそばで話していて、どうやら彼女たちはもうすぐ卒業を控えているらしく、一人の子が寂しそうに
「卒業したらもう二度と制服着れんので」
と言えばもう一人はけらけらと笑って
「着ようと思えばいつでも着れるやん」
と答えていた。
着られないんだぜ。


この子たちはいつかここからいなくなるけど、私のようにいなくなったのにまた来ることもあるのかもしれない。




「深海冷蔵庫」の歌詞ってどうして卵とかガムが冒頭に出てくるんだろうって思ってたけどあれは全部そのあとの「そんな簡単に決められない」にかかっている文章でつまり、
「卵が腐るからその前に食べてしまおう」
「舌がざらざらになる前に噛み終えたガムは捨ててしまおう」
みたいにぱっと決断できないよっていう比喩だったのだと最近気づいた(おそい)。