好きだ、と自分の気持ちを素直に、ありのまま伝えられたら、どんなに良かったか。この胸に抱え続けた苦しみは、きっと今より小さなものだったかもしれない。
でも、言えなかった。
相手は世界の頂を目指す、選手。
そして、将来を有望視された、天才。
そんな後輩に、自分の気持ちなど、伝えられるはずなど無かった。