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冬中桜花

私くらいの世代になると会いに行くのは新たな光ではなくて明日春が来た前提での君、だからね。


冬にして夏のなんとかを思う みたい言い回しなかったですか。どうしても思い出せない。冬虫夏草で検索したら大変なことになりました。そしてそれではなく。

秋から冬にかけての季節が好きなので冬の始まりはその終わりを予想させられていつも悲しくなります。四国の冬は短い。


冬にして春の花を想う。桜の歌を聞くと春のあの麻薬のような空気をいとおしく思えたりしますが、でも冬が終わってほしくない。雪国じゃない人には雪国じゃない人なりの冬のアンニュイがあるのです。

書いていた日記が先程消えたのですが泣いていません。一時間くらいかけてたけど涙は流していません。

一年の終わりに、その年に読んだ本の中でもっとも良かったものを決める、というコンペを自分の中で勝手に催しています。

今年もそろそろ決めるころなんですが、どこからが今年読んだ本なのか思い出せません。そのための日記なのでは?

びっけ『先輩』

後輩にして先輩を想う……?
はじめに言い訳をさせてください。私はたぶん私を知る皆が思っているほどボーイズラブという分類に属する本を持っていません……というかめったに買いません。
だからどうしたのという話なのですが、BLだからということを抜きにして、以前購入したこの『先輩』はけっこう良い漫画でした。
ざっと説明すると喪失からはじまる鎌倉BL。です。
これを機にびっけさんの本ちらちらと読んだけれど結局こちらの作品が一番良かった気がします。一冊でまとまりよく終わるし。


びっけ『真空融接(上・下)』


宿命にあって運命を想う……
……だから続けて言い訳をすると、BLだからこの漫画を買ったわけではなく『先輩』と同じくらいの魅力を自分の中で感知したので購入しました。

ある国において、食事以外に"人間から人間への「力」の受け渡し"をしなければ生きていけない人種が存在している。
その人種は「力」を受けとる専門の「補給者」と与える専門の「供給者」の二タイプに大別できて、持って生まれたタイプと相性を鑑みて幼いときからそれぞれの「パートナー」が決められており、各々パートナーによって生きるための「力」を授与しあう。
なお「力」の受け渡しは、性別を問わず口移しで行われる。

…………という設定。


主人公は男の子でパートナーも男の子。
ざくざく説明すると宿命からはじまるファンタジックBLです。……これBLなのかなぁ。BLじゃないような気もするなぁ。(棒読み)

生きていくために必要だから仕方ない、というスタンスからだんだんかけがえのない存在へと変わっていく過程とか、パートナーとのあいだにうまれる依存めいた関係とか……良かったのですがそれよりも親子間の絆を描いたエピソードが一番響くものがありました。

主人公のふたりは可愛いです。

学生寮モノでもあります。表紙も秋っぽいしちょうどよかったんだよ。




旧知の間柄において未知の一面を想う。
……久しぶりに読んだら、リサ(主人公)が大谷(主人公の好きな人)に手袋をあげる場面で大谷が突然ブラックな一面をかいま見せるシーンがあるのですがそこですごくドキドキしました。ラブコン風にいうとキュン死にでした。
全巻の中でそこだけゲームのバグのように性格がワルいんです。暗黒微笑なんです。でもその場面が一番男前でした。
自分はまっとうな人がふいに見せる刹那的な狂気が好きなんだと実感しました。


火の星にいて水の惑星を想う。……ではなくARIAです。部屋の片付けをしたらこの一冊だけ違う場所に置かれていました。おそらくお月見の話が好きだからこの巻だけ持ち出してよく読んでいたのでしょう。
井戸端会議にしては詩的にすぎる。この話をよむと矢井田さんの歌を思い出します。
あと5センチ途方もなく遠い愛してはいけない〜〜

私はわりと文章書くときに「好き」という言葉に頼りきって色々と表現してしまうのですが、藍華ちゃんとアルくんって作中で一度も「好き」って言わないんですよ。なのにちゃんとラブストーリーなのすごくいい。

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