「そう、風のように」
今回はどうしてもなるたけ早く京都に行きたかった。
四国の外に出るためには必ず海を渡らなくてはいけなくて、当然と言えば当然のことなんだけど「必ず海を渡らなくてはいけない」という制約は結構贅沢なものだよなと初めて思った。
行きの電車のなかで本を一冊読み終えてしまう。今回は学園ミステリアンソロジー『放課後探偵団』
どの話も粒ぞろいの良質な青春ミステリ本。
お話の掲載順もよく考えられてるなぁ、と感じる。最後に「スプリング・ハズ・カム」もってくるよねー
「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」まで読んで相沢沙呼やっぱり好きだなーとなる。このシリーズは、謎の組み立てかたと解き明かしの演出が素敵だとおもうんです。おニューはなぜか魅力的ですね。おニューの名前は焼き鳥からきているのではないの?ちがうの?
前々から周りで聞く「スプリング・ハズ・カム」の評判がとてもよかったため、今回読むにあたってある程度気合いをいれる。
ミステリとして以前に、物語として心を打たれた。もし私が小説家だったらこんな話を描いてみたいし、本を読んでて嬉しいのはこんな感情に出会えてしまうからだ、など大げさだけどそんな風に感じる作品で余韻がしばらく残り続けた。
なお最も本格(的な)ミステリ作品だったのは似鳥先生の話。そしてこのゆるい空気も好き。
ぼくもそうげんしゃからデビューしてほーかごたんてーだん2にのりたい!
言うだけならただでしょ
同じ学園(青春)ミステリアンソロならこちらもすごく好き。
「可及的速やかに」って繰り返される話(タイトル忘れた)とはやみね先生の話が好き。
だびんちもたまにはええアンソロつくるやん。
京都に着いてからから大学に寄る。
学校も変化し続けていて、私としてはあの古い建物も使い勝手の悪い図書館も学生になりきれていない学生たちも、ずっと時が止まったように存在していてほしい気持ちがあるんだけどそればかりは仕方ないよね。
図書館が死んでしまう前にもう一度会いに行こう。
ゼミの仲間と会ったのだけど社会人としてすごく成長していてびっくりした。
私もそっちへ連れていって。あとこの日が誕生日だったらしい。おめでとう。
夜は友人とお酒を飲む……本来ここにいないはずの私がなぜかいるというのは不思議な気分がするけど砂肝おいしかった。
煙草の吸い方をレクチャーしてもらったけど理性が歯止めをかけてきて吸えなかった。いま考えると惜しいことをしたかもしれない。
「そう、風のように」来たよ!とは言わなかった。言いたかったけど。
あいにいくわーきしゃにのってー
(KYOTO)
バスが鴨川にさしかかるときこの歌を聴いていた。