九月は終わりました。
なんだか不思議な感覚でした。役者だけど、そして与えられた役の子を愛せたけど、やっぱりあれは私の舞台ではなかった。見守る立場、というのがいちばん近い気がする。作演と新人たちのキラキラした世界を、外から見守っていた感じ。
なんにせよ、同期に非常に助けられた舞台でした。彼女が舞監だから、あいつが役者として裏に居たから、あいつが卓に居たから、みんながキャパで見守っていてくれたから、あの人が小屋の外で待っていてくれたから、強く進めた。
そして自分の中で、六月の主宰の存在があまりに大きいことを思い知らされて、少し笑えた。今回あいつは演出補だったけど、私にとっての演出は作演ではなく主宰だった。それが良いとか悪いとかは置いといて。
この先、何人の演出に出会えるかはわからないけれど。でもきっと、あいつ以上に私が信頼する演出は居ない。

その主宰の下で、十月は稽古場公演やります。
しあわせです。しあわせすぎて、いましにたい。
でも少し、寂しくもあるのです。
これは本当に、本当にわがままで履き違えた願望なのだけど。
いつかまた、六月の三人だけで芝居ができたらいいな。また、いつか。