面白いっつうか難解っつうか。見終わった後は「……っしゃ!見終わった!ついていけた!」みたいな。楽しいの半分、謎解き追いかけ半分。
サスペンス的な謎とは違う。入れ子式に謎が仕掛けられていて、外だけ解けても中だけ解けてもわかりませーん。一番、中にある謎を解いて、初めて入れ子そのものの謎がわかる感じ。ストーリーというよりは、それを追いかけてるのが楽しいのかもしれません。それにストーリーが付随して、面白い。
もう一回観てみたくなるけど、一人でじっくり観たいかなーこれは。一緒に観て解説や感想を聞かれても答える余裕はないな。
で、この先はネタバレやら最後のシーンのあれやらで自重していないので、観ていない人は進まない方がいいです。観てないけどまあいいや、って人は多分全く訳のわからない感想になってます。
コブが虚無に落ちて奥さんと話している時、年をとった二人が夢の中で歩いている回想シーンがあって、線路でのシーンも年をとった二人だった。けどその前では線路にいたのは若いままの二人だったよねと。だからこの時、もうこの映画の頭っからコブの夢で、「夢ではコマが回り続ける」っていうのも植え付けられたアイディアなのかなと思ったが今はそれもどうなの?と思う。
論争になった最後のシーンのコマ。まあここまで来たらハッピーエンド、コブは現実に戻れましたにしましょうよ、と言いたい。映像が切れる寸前でコマの軸がぶれているし、その可能性も無きにしもあらず。
が、どっちつかずの結末を提供する時って、本当は大概良くない結末なんだよね……という偏見もあり。しかしこれは映画からというより、作った側からの推論になるのであんまり意味はない。かも。
結局はパラドックスかなと思った。