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また来週!

か週末か!仕事が精神的に落ち着かない週なので、週末には落ち着くので!
よろしくどうぞ!

電子書籍にするか否か

本当に手持ちの本棚が少ないのに加えて本やら漫画やらは増えていくので、どんどん捨てるか売るかしないといけないわけです。私の部屋。狭いんですよ。でも手元に置きたいから買うんやろが……!なんて叫びは家族には通用しないんですね、わかってる。

そうすると電子書籍かなと思うけど、やっぱり紙でぺらぺらめくる動作とか匂いが多分好きなんだよなあ。場所取らないっていうメリットはえらくでかいけど、それと紙媒体での個人的利点との天秤が多分、自分の中ではちょっと違う所にあって量れない。だから今は特に手元に置かなくてもいいけどちょっと読んでみたい漫画ぐらいを入れてみてるけど、何か物足りないんですよね……それ読書とは関係ないだろと言われそうだが。
本読みは文字を読めればいいんじゃないかと思っていた時も確かにありましたが、色々見て、ぶれて、まあ迷ってます。

更新履歴

●十一周年企画
→「遊園地の夜」完結
nanos.jp

おじいさんとオカマと仏頂面の物語は終わりです。オカマ楽しかった。お楽しみいただければ幸いです。

いったんシーガルさんちで語ってからまた戻ってきます。その前に戻れそうだったら戻ります。


10/10、10/11、10/14に拍手をありがとうございます!手を出したら出したなりに頑張ります。

お休み続きであれですが…

今週も更新お休みさせてもらいます……来週こそは……九月の後半から今週にかけて仕事でわやわやしてまして……すみません。

アンソロ「水」Web版読了させてもらいました。前半は早くに読めていたんだけど後半読もうとしたら仕事が忙しい感じになって手つかずで。
どれも素敵で多種多彩な水ばかり。そういう世界の展開があるものかと目から鱗が落ちっぱなしでした。
その中の一滴に紛れ込ませてもらえてありがたいかぎりです。 

clew09.web.fc2.com

色々あるので是非に。

アンソロジー「水」感想〜二杯目 ※ネタバレあり

「再光」
夏の強い日差しで色々なものが鮮やかになる中で、幕一枚隔てた異界を覗きこんでいるような、でも実際はかつての友達が知らず、助けを求めるために手を伸ばした一日のわずかな時間。最初はアロハとハートのグラサンにしてやられましたが、溶けていくアイスや、花を散らす朝顔、橋の下の川、腕の白さ、そして最終的にはグラサンなど、場面場面に散りばめられた小道具たちの存在感が大きいなあと思いました。夏の強い日差しが二人にとって、背中を支える手になればと思います。

「水際で待つ」
夏休みを前にしての成長の話かと思ったらとんでもなかった…後半、子供の顔が呪怨のあの子で再生余裕でした。ただ本当に怖かったのは生きている人間の方。どこまでも利己的になれる。水際で待つというのは文字通りの水際であり、眠っていた達也の恐怖の淵であるのかなあと。そこで待っているのが目覚めたくない現実なのかは、いずれ目を覚ますかもしれない達也に任されるところなのでしょうが。記憶の水際から這い上がれるのか、それとも沈んだままなのか。

「イオ」
緻密な世界設定にこれでもかと練り込まれた理論がパズルのようにはめこまれていって、出来上がった絵はとても完成度の高いもの…のような。飛び出す言葉やイオの概念などが本当にそのまま出来るように見えて、すげえ、ってなった所で出てくる「つまらなくなっちゃってきたな」。人工知能の物語で問を解き尽くした時に出てくる言葉には不穏しか感じられませんが、イオの場合は思春期を経た成長のようでした。人のように踏むべき段階を踏んで、そして自身の問を作りに行く。イオによってママも、そしてイオ自身も前に進む姿がとても綺麗でした。面白かったです。

「血はめぐる、水もめぐる」
木の表現がこんなにも艶めかしく見えるものかと。花や葉、木肌にいたるまでが人の体の一部のように見えて、ただ自然物であるはずの木が本当の人のように思えました。だから中盤の浅茅の夢はかなり怖かったし、すわこのままかと思いましたが兄優しい。そこでさしこまれる花の柔らかさと匂いの甘さまでもが人以上に艶めかしく、表情の見えない木だからこそ余計に美しく見えるのかと思いました。二人の間に流れる水こそ兄弟の繋がりなのかなと。血は水より濃い、という言葉を思い出します。

「水分子アクアリウム」
ドワーフ・グラミーのキャラがいいなあ(笑)下町のおじさん風、人情に溢れて世の中の酸いも甘いも知っている。だからこそ、水槽を覗きこんだ女子高生の抱える不安がわかったのでしょうか。水は流れ流れて巡りゆくもの。今はこうして分離されている水でも、決して孤独ではないということ。それらは繋がっているということ、それが彼女に伝わったのかなと思いました。流れた涙の意味がわかる時、次は彼とお喋りが出来るのでしょうか。楽しみです。

「海遊の水天童子」
水天、子供の守り神だそうで、確かに人懐っこそう。でも海の生き物たちを優雅に眺める様は「守り神」という感じです。時には怖い面もある海ですが、こんな神様がいる穏やかな海の面もあるんだよと教えられているよう。夏場なら涼しげに、冬場ならむしろ暖かささえ感じられる優しい絵だなあと思いました。亀かわいいです、亀。泡を切って進む亀がかわいい。

「落涙」
まず機械の造形が好みでしたありがとうございます。ザ・ロボットって感じでいいですよね。人らしい姿も好きですが、見た目は全くの機械である中に色んな煩悶と機構と油を抱えている姿がたまりません。花壇に届かない水は羨望しても流れもしない機械の涙の代わりだったのでしょうか。将五の死は人間を知ろうとした結果なのか、知られまいとした将五自身によるものだったのか。「無駄遣いだ」の言葉に含まれていたものが怒りにも諦めのようにも見えました。煩悶するものの発露の代わりとして水やりがあるなら、いずれは花壇に届く日もあるのかなと思いつつ。

「純粋とアクアリウム」
sideAの「私」の告白が罪の内容であり、sideBがそれに対する罰なのかとか足りない頭で色々考えさせられる話でした。無色透明になって消えゆくことの罪。残念ながら「罪と罰」を読んだことがないので深い所での意味を探ることは出来ないのが歯がゆいですが、ソーネチカになれなかったということは罪を告白される相手になれなかったということでしょうか。 あるいは何かのために犠牲を払えなかったのか。罰のための舞台を作り上げ、そして最後には完成させたのだろう鈴傘の笑顔は確かに魅力的だろうと思います。

「ウォーターラブソングを聴かせて」
人の性格とか雰囲気って所作の表現一つでも随分語られるものなんだなあと。傘が「優しく傘立てに置かれた」という表現一つでもう魅力的。言葉の選び方がうまいなあと思いました。ミスターの紳士的な要素と相まって、冷たく、時々に硬い雨粒が暖かくて柔らかな印象で、お話全体を包み込んでいるようでした。水髪少女の髪の毛から金魚を移すくだりも綺麗で、晴れやかに笑う少女とそれを見守る人々の姿がとっても微笑ましい。ミスターの彼女の可愛さと合わせて、ものすごくほっこりした非日常に浸れました。


色んな水、ごちそうさまでした。
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