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詩集に綴られてる恋の秘密

今日読んだ本






静けさが漂う家の中で、美しい文字の羅列が綴られた詩集を見つけ、二冊読みました。初めて見つけましたが恐らく母のものです。

銀色夏生の詩集は高校を卒業するときに贈られました。ふんわりと冬にくるまる毛布のように、ひんやりと冷たく感覚をなくした心を温めた詩集は銀色夏生の書いたものでした。


木枯らしが舞い散る前、木の実は地に落ち、ススキが風に揺れる秋の日、車椅子を押しながら家の近くを散歩したのだけれど、主張することなく色付く稲穂や木々が心地良かったです。このまま秋風だけを感じて歩む先は、幸福しかないとさえ思えました。

静かに穏やかに命の終焉を向かえる様子を、どんな顔で、どんな行動で向き合うことが出来るかと問い掛けた日は、わたしをどこまでも“生き者”にするような美しい宵でした。月や星だけが生きた輝きを持たず、じっと問い詰めるようにわたしを見つめている気がした。


閲覧者や講読者がみるみる内に増えていくので驚いています。

どこから訪れ、どこへ行き、何を思い、何を考え、どこへ去っていくのかしらん。揺れるほおずきを眺めながら、そんなことを考えたりしてみたのです。
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