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小説お題バトン

「ミサの調べ」の望月さんから回して頂きました。長い上にしょぼいのでご注意を。


小説お題バトン*初恋
*rule
小説を書いている皆様へ。
これから出すお題にあった内容で短文を創って下さい。
創作、版権どちらでも構いません。(一人称等変えても良いです)
では。

*1.手が触れたその瞬間

 あまりにも近すぎてわからなかった。心も座る位置も、自分が思うよりも近すぎてそれに驚いている。
 「あ、ごめん」と言った声が震えていて、気付かれやしなかったかと横目で見てみるが、相変わらずの横顔だ。
 どうしよう。驚きすぎて涙まで出てきてしまった。


*2.熱を帯びてゆく

 思わず引っ込めた指先からじんわりと、熱が体の芯まで上ってくる。思ったよりも大きい炎のうねりを持て余し、そしてそんな激しい感情が自分の中にあることにやはり驚き、一方でほっとしている。
 多分、こんな気持ちを持てることが嬉しいんだ。
──どう消火したらいいのかわからないけれど。


*3.紅い頬

 うっすら滲む涙を拭おうと顔を俯かせて、素早く目頭を拭く。すると不審に思ったらしく、心配そうな顔を近づけてきた。
 「幼なじみ」の時は良かったけど、自分にとっては「そうでなくなって」しまったその顔は心臓に悪い。体の芯で燃えていた炎が一気に顔にまで上る。
 大丈夫、と慌てて顔を反らした視界の端で、夕焼けに照らされただけではない頬の紅潮を見た気がした。
──気のせいだね。
 長年の付き合いで知っている。年齢の割に冷静で頭が良くて、それでいて優しい。それが自分だけのものでなくなったのは、中学に上がってからだった。


*4.半分にした

 「ちょっと行ってくる」と行って教室を出ていった。途端に緊張で詰めていた空気が解放される。心なしか酸素も薄くなっているように感じ、立ち上がって窓を開けた。夕焼けと共に冷えていく風が強く吹き込み、ぼろぼろのカーテンを大きく膨らませた。
 顔の火照りを冷まし、半分ずつ使っている机を振り返る。
──別に、おかしくない。
 宿題を教えてほしいと言っての結果なんだから、おかしいところはない。おかしいのは自分の態度だ。


*5.鼓動のはやさ

 教室のドアが開いた。ドアに手をかけたままじっとこちらを睨む目が怖い。もう一方の手にはコンビニ袋が下げられているけども。
 つかつかと机に戻る足音もどこか怒っているようだ。
 風で静められていた心臓が一気に跳ね上がる。


*6.さくらんぼ

「どっち?」
 コンビニ袋からプリンとゼリーを差し出し、どちらがいいかと聞く。いくらかほっとしながら、プリンがいいと答えた。すると向こうも少しだけほっとした様子で、ゼリーの蓋を開ける。
 知ってるよ。一番好きなさくらんぼのゼリー、取るわけない。


*7.嫌われていたらどうしよう

 お互い何も言わずにデザートを平らげた後、本格的に会話が出来なくなってしまった。
 息を潜めていた熱が段々と蘇って、考えたくもない事を突きつける。
 こんな感情はおかしい。自分だけの感情にして、全て秘めてしまおうか。
 だって、嫌われていたらどうしよう。


*8.目を見て話せない

 そんな考えに苛まれ、いよいよ話すことが出来なくなってしまった。ふと見た横顔はいつにも増して厳しく、凛としているというよりも怒っているようにしか見えない。
 やはり怒らせてしまっただろうか。そう思った途端、今までにないほどの冷たさで胃の底を撫でられた。
 追い討ちをかけるが如く、携帯を取り出してメールを打ち始める。
──万事休す。
 きゅう、と心臓の奥が痛くなるのを感じていると、マナーモードにしてポケットに突っ込んでいた携帯が身を震わせた。


*9.メール

 こんな時に、と思いながらも動きは早い。少しでも重苦しい沈黙から抜け出せるなら、何でも良かった。
 新着メールが一件。差出人に驚いて、怒っているようにしか見えない横顔を思わず見る。すると、鋭い瞳がちらりとこっちを見た。
『何か怒ってる?』
 慌てて返信する。
『ごめん』
『何で謝るのさ』
『いや、気を遣わせて』
 カチカチとボタンを打つ音だけが響く。
『変なの。そっちが怒ってると思ったから大人しくしてたのに』
『うん。だから、ごめん』
 遠く感じていた心が近くなる。文明の利器に感謝だ。
「あのさ」
 横顔だったその顔がこちらを見た。
 心臓が跳ねる。


*10.覚悟のひとこと

 一瞬、口を開きかけて躊躇ったように閉ざす。だが、すぐに決意したように身を乗り出してきた。
「お前のこと好きって、変?」
 多分、かなり変な顔になったと思う。顔に身体中の熱が集まったみたいに熱い。
 向こうは答えを待っている。
 早く、答えなきゃ。
 この気持ちが死なないうちに。
「……おれも、好きっておかしい?」
 ぱっと顔に光がさす。その顔が一気に近くなり、素早く囁いた。
「おかしくないよ」


*11.お疲れ様でした。このバトンを小説またはSSを書く人に回してください。
→水名月さん
真野千代子さん
果糖キヌさん

見ていて尚且つお暇でしたらお願いします。



つくづく自分は恋愛小説に向いてねえなと思いました。気分が持続しないので恋愛一本では書けません。勉強のつもりでヘロヘロ書きましたが、どうなんだか。

ちなみにBLのつもりです。しょぼい。てかしょっぱすぎて痛々しい。見返すのも恥ずかしくて推敲してませんが、見逃して下さい(--;)

BLにしても何にしても、恋愛小説を書ける人(ちゃんとした文章で)は本当に凄いと思います。拍手。

しくじったなあと思うのは

バイト終わる時に餞別寄越せって言ってみれば良かったかもなあ……あの使い物にならないトレース台を。サイズが小さすぎて全く使えない。
買ったはいいが結局一〜二回しか使ってないので、宝の持ち腐れもいいところです。

貰えるかはともかく、言う価値はあったかもしれねえな。惜しいことをした。
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