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夏といえば

怪談ですね。というわけで、どういう学校の怪談があったか嵐と明良の不毛な雑談。


明良「お前にそういうネタふりする事自体が無駄だろ」
嵐「季節も場所も関係ねえからなあ……」
明良「そう考えるとさ、期間限定営業よりも、年中無休のお前の方が偉くない?」
嵐「……何となく盛り上げようとしてくれてんのはわかるが、虚しくなるからいい」
明良「愛想悪ぃなー。じゃ、さくさく進めるぞ。お前から行く?」
嵐「俺が口火を切った所で、新鮮味なんかあるか」
明良「つってもおれんとこにも、そうなかったしなあ。ほら、よくあるような感じの」
嵐「例えば?」
明良「花子さんとか、走る二の金とか」
嵐「二の金?……あ、二ノ宮金次郎像な」
明良「そうそう。仏教系の学校だったからか何なのか知らねえけど、おれんとこはそういうのはなかった」
嵐「……仏像が走り出すとか、そういうことか」
明良「平たく言うとそんな感じ。後は大本堂の仏像が血の涙を流すとか、夜中に経典倉庫からお経が聞こえるとか」
嵐「学校の特色を生かした怪談だな」
明良「でも根性ねえから、うちの怪談。生徒が肝試しで夜中に忍び込んでさ、怪談を試したりすると、大体1〜2週間で消える」
嵐「……まあ、坊主の卵が一塊になってるようなもんだし。それを根性どうこうで片付けられたら、向こうだって立つ瀬ないだろう」
明良「それでも、あまりブランク空けないで次の怪談が出来るんだから、ハングリー精神はあると思わん?」
嵐「そんなハングリー精神はいらん」
明良「仏像が光るってのもあったなあ。無駄に徳の高そうな怪談で有名だった」
嵐「……楽しそうだな」
明良「お前んとこは?」
嵐「いわゆる、普通の怪談なら山ほどあったな。花子さんと太郎さんがいて」
明良「あーいるいる」
嵐「その死体が学校の観察池に埋まってるっていう怪談」
明良「……中学の話?」
嵐「小学校の話。次郎さんもいたな、そういや」
明良「……シビアだな。ちなみに何するの」
嵐「さあ。皆が話してるのを聞いただけだし、実際にいたのかどうかもわからん」
明良「ああ、見えなかったのか」
嵐「いや。色々いたから、どれが誰なんだか、って感じ。人混みの中で特定の一人を探せないのと一緒だよ。いちいち花子さんですか、なんて聞くのも嫌だったからな」
明良「……まともな怪談ライフを送れなかったんだな」
嵐「毎日が怪談なんだから、もういいって」
明良「じゃあ学校の怪談なんて、屁とも思わなかっただろ」
嵐「屁っていうか、何でわざわざ学校に怪談が集まるかなと疑問には思った」
明良「あー……そうか。そういやそうだな」
嵐「お前んちみたいに出てもおかしくない場所ならともかく、学校はそうじゃないだろ。そりゃ実際にはいるだろうが、その中で学校とは関係ないのがいちいち騒ぎを起こして人を消したりするかね。だから怪談は何か違う感じがするんだよな」
明良「怖がらせたり、怖がったりするのが目的とか?」
嵐「だからほとんどが創作だろ。中には本物もあるが、自分の存在を知らせたいのに相手を傷つけたりするってのもな。タチの悪い奴ならいざ知らず、そんなのが通常人のいる一つの建物にいくつも集まるなんてのは稀だ。それがわかると案外つまらんものだし、でもそんな話をしてりゃ本物だって出てくるさ」
明良「怪談が本物を呼ぶってどこまで本気なんだろな。おれも色々やったけど、一切見なかったから」
嵐「お前はもうちょい自分の体質に自覚を持て」
明良「って言われてもさー。周りだけがビビっておれ放置って寂しいよ。怪談そのものが呼ぶのか、怪談をしてる人が呼ぶのかどっちだろ」
嵐「俺はそんなの関係ねえからなあ」
明良「あ、そうか。聞くだけ無駄か」
嵐「お前はどうなの」
明良「怖いって思ってる人がいたら、近寄ってみたくなるよな。わざわざ話してるあたり、そういうのには抵抗ないんだろうなーと思うし、それなら適当に一般人に関わるよりは効率いいじゃん」
嵐「お前が言うとやけにあっさりした話になるな……」
明良「だってそうじゃねえ?死んだからって賢くなるわけじゃないし。自分が知ってる範囲の知識しか持てないんじゃないの、普通」
嵐「どうだろうな。いきなり心や過去が見れたりするのもいるらしいから」
明良「それってもう人じゃないじゃん」
嵐「言い得て妙ってやつだな。人対人なら道理も通じるが、人でなければその限りじゃないと」
明良「うーん……ところでさ、元は何の話だっけ」
嵐「学校の怪談」
明良「あーそうだそうだ。何にしても、学校は怪談多いよな。七不思議とかなかった?」
嵐「あったあった。理科準備室で呻き声が聞こえるとか、階段の段数が増えてるとか。あれ、何で七つなんだろうな」
明良「さー。世界の七不思議とかもあるよな、そういや。じゃ、日本独自の考え方じゃないかもな」
嵐「ま、七つって割り切れないし、何か不思議な感じもするからそうじゃないか。これで五不思議や三不思議とかだと変だろ」
明良「語呂が悪い」
嵐「そりゃ日本人の感覚だろう。まあ話を戻すと、学校は特殊な場所だってことだ」
明良「七不思議探したりしたもんなあ、そういや。なければ作るって勢いで。そうすると誰かが必ず、変な声を聞いたとか言って、本物っぽい話になってくんだよ」
嵐「集団ヒステリーみたいなもんだと思うけどな、それは。適度に怪談と付き合うのがいいんだ。下手なことすると、とばっちり食うし」
明良「そりゃお前はなー」
嵐「じゃあお前、槇さんと百物語出来るか?」
明良「望むところ。おれ見えねえし」
嵐「そうなんだよな……」


嵐の負け。
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