明日を駆け巡る眸

誰もが皆 愛を求めて日々悩み 葛藤する。


―――俺は真っ直ぐなお前を好きになったけれど

お前は―――ちか、 まだ諦めきれてないんだろう？
母親の笑顔を。

お前に笑いかけてくれるだろう
「その日」を。




『育児放棄』とはるかに母親の話を聞いて
平気な筈はない…

普段何でもないような顔をしているけれど

ちかの中の母親に対する寂しさは
俺は きっと 計り知れない。



未来に望みはあるのか
母親への愛は決してちかの中から消えない

けれど
母親からの愛は あるのか

諦める事を辞める。それがちかへの気持ちに偽る必要がなくなったから。

隠す必要もなくなったから。




どうして愛があるかないか、で

こんなに神経を精神を動かされるのか


まだ判る筈もない答えをもがき 探し続けるのは


「ある」か「ない」から なのか。











【LoveとLoveless】2011.12.16

今の平衡を保たなきゃ いけないんだ。




俺とちかの関係は『師匠と弟子』でしかない。


…はずなのに



側にいなくても 考えてしまう。

何かがあると真っ先に考える。


頭が 本能が。




ちかを呼んで 求めている。


いけないと 考えるのはやめた。


ただ ちかの立場を考えるとありのままでは
いたらいけない。






夢を叶えるまでは


いつか 側にいる必要がなくなる事も 来る可能性だって


ゼロではないから。





俺らしくない不安が留まり続けてる


勝手にも簡単にも手放すつもりはない。


いつか『義務がなくなる』事が怖くて―――





「稜ちゃん!」

視界には大事にしたい奴の顔。

「うぉっ?!」

「あ、ごめんね?驚かせちゃった…?」

「いや、悪ィ…俺もぼーっとしてた…」

机でネームを書いていて、ちかと珍しく二人っきりな為に

考え事なんて俺…

「らしくないね、ハイ、コーヒー」


裏表のない笑顔で少なからず 俺の心を惑わせる。

動けないまま 言葉にならない。



俺こんなに独占欲強かったのか…と感心する程

溺れて いる
「稜ちゃーん」



この笑顔を水の泡には絶対にさせない。

欲しいと想うなら。



伸ばしてくれる手を 離す訳にはいかない。








お題【義務がなくなる事が怖くて】2011.5.26

このままで いい。



稜ちゃんへの想いはどうして
伝えるだけじゃ満たされないの?
上辺だけの付き合いでも側にいられるだけで良かったのに。

どうして私が一番でないと私は幸せでいられないの?

稜ちゃん。

稜ちゃん。

もうこのままの距離を保つのは無理だよ。


稜ちゃんの一番になりたい。


でも叶わない願い。
この想いと涙は深く深く閉じ込めておくんだ。


すき な気持ちは持ち合わせててもいいよね…?
私の特等席だけは譲れない。

譲り たくない から。

稜ちゃんは私の気持ちの恩人だ。

でも、それだけの枠じゃなくなってる。私自身、一番よく判ってる。

どうしようもなく「好き」で。

でも稜ちゃんは軽くあしらって…あしらわれる事が悔しいんじゃなくて

「好き」って気持ちを受け取ってくれない稜ちゃんが、キライ。

どうしたら私の気持ちは稜ちゃんの存在の中に居られる?

どうして同じ場所に気持ちは存在していられないの?


−想う気持ちだけが止まらなく加速する−




もうずっと決めてある稜ちゃんへの自分のポジション。
私だけしかないの、奪われないの判ってるのに…

稜ちゃんが攫ってくれた、だけでこれ以上の事を望んでは
いけ ない。




夢を掴むまでは。





2010*6*29