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【ONE PIECE】お題/ゾロ/甘め


「ちょっといいか?」


「えっ!…その声、ゾロ?」



真っ暗な女部屋から聞こえてきた声はゾロだった。




**********



「久しぶりだな」

「うん…」




今 この状況も飲み込めずに
ただ ゾロの足の間に座ってタオルで髪を拭かれている―――



数えても 忘れる程
慌ただしい数日を過ごし、ゾロとこうやって二人で話すのは…


いつ振りだろうか。





「山場の頃のお前、凛々しすぎて見入っちまった」

ぶっきらぼうに言い放った言葉は
反対の意味で
タオルの中で目を見開いた。



「でも、あんま関心ないのな」

「敵に?」

私の言葉で 優しく動いていた手が止まる。


「―――あぁ、違う所を見てる様に斬ってたな」

「まぁ、確かに見てないのは正しいかな」


「お前―――



タオルを外されて漸くゾロの顔が見れた時

申し訳なさそうな顔が見れた。


「悪ィ…こんな話をしに来たんじゃねェ」

こめかみを掻いて詫びるゾロに笑えてしまう。


「別にいいのよ」

「わッ」


真正面からゾロの胸に飛び込んでみた。
ほら、いつだって貴方は

どんな私でも 受け止めるから―――




ゾロの心臓の音を聴きながらゾロの顎を見て、

「で、真意は?」

「流石だな」


くしゃっと乾きかけの髪を触って立ち上がると
部屋の入口横に見慣れない紙袋。




「Are you ready?」

紙袋を私に投げた。


「っと…お酒と、コレ…」
「クソコックから渡されてよ。お前にだと」


顔を逸らせ不機嫌なゾロも久しぶり。
何だか幸せな気持ちになってしまって口元が上がってしまう。


「またいつどうなるか判んねェからよ」

「ゾロ?」


三本の刀をベッドの脇に置き



「さぁ、パーティーを始めるか」

「! うんっ!」










【さぁ、パーティーを始めようか】
2011.10.26

【ONE PIECE】お題/ルナミ/切甘?

不器用に生きるのが 当たり前なのだから。


貴方が 目の前に居る のは

決して当たり前じゃなくて



私の中の奇跡。


その事実に泣いても いい?








複雑な心境が舞う砂浜に 似合わない声が響く。


あの姿を見る事が出来なくて
ただ水平線を見つめて 想うしか出来なくて。


見えない二年間に足掻いても仕方のないのに 嫉妬をしている自分に

酷く 弱いものだ、と自分を責めた。



伸びた髪は



何の為?





「ナミ」

ときめかずにはいられない好きな声で私の名を呼ぶ。


「あれっ、ウソップと遊んでたんじゃないの?」

動揺を隠すのは この二年で更に上手くなった。

目の前の人物の為に
何度泣いて 涙したか。




貴方は知らないんだろうな。




「あーうん、そうなんだけどさ」

麦わら帽を深く被り 何か様子が

「ルフィ?」

いつもと違う。




突然左目の上に逞しい腕が近付いた。

「ルフィ…?」

「お、やっぱり似合うな!
ナミにと思って取ってきたんだ!」




黄色のハイビスカス―――



「あら、ナミ、とても似合うわね」

サニー号に居るロビンから絶賛の呟きと優しい腕が。




突然すぎて ルフィの笑顔が嬉しくて


「ありがとっ」


泣けてきて、何とか堪えた。



「こらっ、ナミ」

優しい腕がまた 右目の上に―――



「嬉しい時でも、泣いて良いんだぞ?」

いつもの笑顔に 触れる髪。





あぁ、本当この幸せを続けられるように。


この二年は絶対 無駄じゃない。



船長が貴方、ルフィで本当に良かった。










【泣いても良いよ。】
2011.10.24

【ONE PIECE】お題/ゾロ/切

姉の死をまだ全て受け入れていない自分。


血を流す日には悪夢でうなされる。



夢であって欲しいのに。

同時にゾロに逢えていない未来を考えたら



縋りたい想いだった。





悲しみは無くなる事は ない。
でもその感情を抱き生きてきたから


ゾロに逢えた。



「寒い…」

頬を掠めた冷たい風は
あの時を思い出す。

姉が居なくなってしまった事実から逃げて全部、全部。

夢だったらよかったのに、と。



佇む足元にはふわり、と影が重なる。



「…どうした」

雪が降り始めて、修行からキッチンに顔を出さない事に疑問を感じたんだろうか。



それとも…


「これも夢かな」

なんて。温かい温もりに痺れてる


「バカ、ほら、クソコックが待ってんぞ。」




腕を引くその痺れる温もりに

今は全てを受け入れようと思った。



降り続く雪はあの時の様に
刹那的には忘れられないけれど。




夢で終わらせない為に。
夢でよかったのになんて 目を背けない。

恥じないように。








【ぜんぶ夢だったらよかったのに】
2011.10.15

【ONE PIECE】お題/ゾロ/切甘

見つめていたものは 何だったのか。




考えていた事の終着は見えたのか。







あいつが霞んで、
でも消える事なく ずっと


この中に居るんだ










「ゾロ?」

「ん、悪ィ」

「まだ…痛む?」



切なく愛しく その瞳は俺を映す。



「いや、大丈夫だ」

目の前のお前は泣きそうで
右手が触れる。


「…この瞳に私は映ってる?」


涙を伝いながら、でも泣きじゃくる事をしない お前は



「私だったら…良かったのに」

俺を見上げて 左手も俺の頬に触れる。



「俺で良かったんだ。お前にこんな事があってたまるか」


溢れた涙に
全部を今だけは


お前に


―――――見せたかった。



この傷も 俺であるから。






「常闇でも…見えるもんね」

「起きたか」


「うん…あっ」



部屋の窓から見える朝日を見ていると腕の中のお前が起きたのが判った。


泣き腫らした顔は何故かすっきりした様にも見えて不思議だった。

「どうした」

「…キスするからっ」


俺を見上げる 揺れる瞳に赤面した顔は

「駄目だったか?」


常闇にでも居てくれる



「そっ、そんな事聞くなんてっ…」

俺の好きな華。



「!またっ…ゾロぉ!」





いいじゃねェか。

今、お前が居てくれて 感謝してんだぜ?









【常闇に咲く華】
2011.10.05

【9月分のお話について】

は、はやーい…!
アニワンも新世界編突入でウィーゴー!の着うた当たりまして^^ウィーゴー!は買ってしまいそう…!!めちゃめちゃいい曲ですよね!!
というか偽麦藁4人がまさかの声でびっくりしました!!他の4人も気になる…!ルフィが平田さんて…!!

9月はこれだけ書きました↓
【懐中時計】
季節感出したくて、同時に戸惑うゾロが出てきた(笑)

【片足は浸かっていた】
こう偶然性でも自分に非があると自分の責任!てなるヒロインにゾロは愛しいなと思いながらもヒロインから来るまで距離を置く、距離感が出せたのが自分は満足。

【誰も見てはいないのにね】
最近甘いの書いてないなー´`とタイトルにつられ^^素敵なお題サイトさまに感謝!

【そして、また】
ルナミが無性に書きたくて!!いやー新世界編、悶絶しながら見てまたルナミ書きたくなってるので、今月頑張りたいな!!


拍手にカウンターの動きに本当に感謝です…!励みになります!!
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