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【ONE PIECE】お題/ルナミ/切…?

空の無数の彼方に
私達の答えは見つかるのか―――――







「ナミはさ」

「…?」


事の後でルフィは私を抱き締めながら首筋に痕の残らないキスをして

「俺で良かった、か?」


ふ、と見ると私を見つめる瞳からは
一粒の涙が頬を伝っていた。


「ルフィ?」

「あ、俺泣いてんのか?」

私の表情で自分の涙に気付いたルフィ。
普段のルフィから あり得ない姿は 常々見てきた。



お互い大事な人を亡くし、それでも前を向いて仲間として冒険を共にしてきたけれど。

こんなルフィは 久しく見ていない。



「その涙は」

「ん?」

ルフィの頬に触れてみるけれど 涙には触れない。


この涙――――
ルフィが流した涙は本能が『触れてはいけない』
と私の身体に警告している様で


「どうして?」

「ナミが俺を選んだ理由を考えてたらモヤモヤしてきた」



むにっ



「…そんな事考えなくていいの」

「ニャミ、いたふぃ」(ナミ、痛い)


頬をつねった痛さからまた 涙を流したけど

私は笑ってしまう


けれど。






【その涙が愛しくなるなど、】
2012*4*24

【ONE PIECE】ウソップ誕/眉嘘要素有

やがては 消えて明るくなる明日への太陽も
今だけは



今だけは――――――





「おめでとう」

珍しく寝付けない真夜中に 独り自分の名の工場にどうせなら、と新しい武器を作って一段落ついた時。

優しい はっきりとした声が背後に聞こえた。

いつも視界に輝く金色の髪
こんな真夜中なのにエプロン姿で

手にはいつも淹れてくれるココアに



「ケーキ…?」


予想内の反応に「やっぱりか」と言うサンジ。
静かな足音で俺に近づいて


「昨日、新聞読んでた割りには忘れてんのな」

ココアとケーキを俺の足元に置いて、訳の判っていない俺を見て


「一番に祝えた」




あ、



そうか、俺の誕生日――――――



「あ、りがと…」
自然と込み上げる分からない感情を抑えたくても

「忘れてんなんてお前らしい」


抑え きれなくて



「いいんだよ」
「はぁ?」


足元にキラキラして見えるココアとケーキを見て


「サンジが覚えててくれるんだろ?」

この嬉しさは

俺とサンジにしか 感じる事が出来ないのだから。


「ったりめーだろ…惚れた相手の生まれた日を忘れる訳ないんだからよ」


そう言って照れ隠しして煙草をくわえるサンジが

真夜中なのに 眩しくて
赤い頬が太陽に見えたのは



幻じゃない。
俺がサンジを サンジが俺を

想う限り―――――











【ウソップに沢山の愛を!!】
【鮮やかな朝焼けを想いながら】
2012*4*11
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