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【ONE PIECE】2000HIT記念文/ゾロ

何人もの敵と 戦いを挑んできた奴
―――挑んだ相手



傷だらけの身体でも お前は


「これがゾロだから」

温かい腕で俺を引き寄せる。





鷹の目の元で修行した二年


―――正直、不安だった。

更に傷を増やしたこの身に
左目の傷―――




あの日再会したお前は
涙を堪えて

あの 温かい腕で
俺を引き寄せた。




「…悪ィ」

胸に顔を埋めたままのお前は


「ゾロは悪くなんか、ないよ」

消え入りそうな声で呟いて






どうにかしたくなって その小さな身体を抱き締めた。







本当は 本当は

嫌だ。



左目が見えないゾロを受け入れるなんて

今の私にはできない。




でも
本当は 本当は

一番大切な人だから。
命に代えても守りたい人だから。




―――この優しい腕を知ってしまったから。


だから 共に歩むの。





今 自分がどんな顔をしているかなんて
どうでもよくて。


ゾロの顔が見たくて
ゾロの胸から離れて上を見上げたんだ


―――二年前と変わらない笑顔を向けてくれて

ありがとう。







【本当は優しい腕】2011.11.28
THANK YOU!!2000HIT!!

【ONE PIECE】お題/ゾロ/甘/※18禁!閲覧注意

世界中で一番辿り着きたい場所は「此処」なのかもしれない。

絶対守り抜きたい「モノ」は意外と近くにあるのかな―――?











「はぁっ…ゾロ」

「辛ェ…か?」



ゾロの誕生日をクルー達と祝った後、お風呂に入ってキッチンへ温かい飲み物を作ろうと用意した時だった。


「お前…」

「あ、ゾロ」

キッチンに現れたゾロはお風呂上がりの私の格好を見て


「…襲うぞ」
「なっ!何でそうなっ…」


唇を奪われた。

「んんん〜!」


突然の事で拒否反応も出る私にゾロは
「その気にさせるぞ」
「ひゃあ!」

抱き上げられマスト奥のドアを開けた。



…嫌ではなかった。
ゾロに求められるのは好きだし 愛されてると実感するから。



―――でも どうしても 譲れない「モノ」が私の中にあった。


熱い身体中をゾロが愛してくれる。
優しい手が頬に触れた時
ギラギラの眼差しが 決心を鈍らせる。




「いれるぞ」

「っ!待って!」

上体を何とか起こして目の前のゾロにキスをして


「…私にやらせて」

「…お前、何言って、ン!」

両手をゾロのへとそっと掴んだ。


「今日は、いいよね」

「ッ…何考えてやがる」


私の手の中でどんどん大きくなるゾロの中心は
私にとって嬉しい事実だった。

今日、今日だけはいいよね。


好きな人を喜ばせてあげるの。



一生懸命ゾロのを上下していると

「お前…初めてだよな?」

不安の入り混じる声が頭に降って

「うん、初めてだよ」


何で?って顔をゾロに向けると

「上手すぎンだよ…」

「本当?!」

「喜ぶな…」


非常に複雑顔のゾロ。


「ハァッ…今日だけだぞ。攻められンのは性に合わねェ」


「ゾロ可愛い」

「ハァッ?!」




上下の手は決して止めず ゾロの表情を見つめていると


「…まさかお前」

「ん?するよ?」

「…やめてくれ」


凄い嫌な顔をした。



「…私からの気持ちを受け取ってくれないの?」

「うッ、…」

言葉が止まってしまった。



困って固まるゾロを尻目に
えいっ!とくわえた。


「ちょッ!お前…!」




目に映る姿は想像以上の破壊力だった。


ヤベェ…イっちまう! これはまずい。



ゾロは反撃しようと私の胸を触る。
でも夢中だった。これだけは譲れない―――





初めてを ゾロに。

決めてたから。
貴方に初めて抱かれた時から―――






『処女は面倒だよね…』

『関係ねェ。面倒なんて思わねェ』

『…本当?』

『お前がいいんだ』






あの言葉を貰えて 私、幸せで。



だから




「くッ!…やべェ」




貴方の気持ちを守り抜きたい―――





「ハァッ…お前…!」

「ん、大丈夫」


全ては飲めなかった。


でも守り抜きたいゾロの気持ちは ずっと 私の中に在るから。


「…上手すぎなんだよお前」


照れと悔しさを滲ませながら私の髪を触るゾロ。


「気持ちがあるからかなぁ」

「…俺の方が強ェ」


「へっ…ゾ…ロ…?」


な、何か目がギラギラしてる…?



「黙って俺に愛されろ」

ぶっきらぼうな彼の言葉と 譲れない「モノ」。




今日だけは





―――今日だけは。




―――今、だけは。守らせて。










【譲れない「モノ」】2011.11.22

【ONE PIECE】ゾロ誕生日

「う・た・げ だぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」




「水中で誕生日祝うのもいいなぁ」

チョッパーが嬉しそうに私に問いかけてきてくれる。

「そうだね。こんな誕生日、初めてなんじゃない?」

ちら、とフランキーとウソップに挟まれ祝いを受けるゾロを見る。


コーティングされたサニー号も何だか嬉しそう。




色とりどりの魚が舞う―――
水面の方向を見上げながら昨夜を思い出していた


結局当日まで隠し通せなかった



―――けど、一番に「食べて」もらえたから。

あまり結果にショックは感じなかった。






「なァ」

「あれっ?いつの間に」


隣にいたチョッパーもゾロの両脇にいたフランキーもウソップもいなくなっていて
私の後ろにゾロが立っている。


「皆、気を使い過ぎなんだから」
ゾロを見上げて笑うと

「今日ぐれェはいいんじゃねェの?」




―――じゃあ、こんな事も「今日だけ」ならいいよね?


「ハッピバースデートゥーユー」
「おい」
「ハッピバースデートゥーユー」
「ハッピバースデーイヤ ゾロー」
「…」

「ハッピバースデートゥーユー」

「はいっ!ゾロ、誕生日おめでとう!」

目の前に差し出したのはグラスに入った沢山の手作りポッキーと

「これか、昨日の甘ェ正体は」
瓶ビール。


目の前のゾロはビールじゃなく、私の作ったポッキーに釘付けで

「そんなに珍しい?」

驚くしかなかった。


「あぁ、甘ェだけじゃなく、美味かったからな」

グラスを持つ私の手をゾロが重ねて
「…手、熱くねェか?」
「そ、う…かな?」


な、何か今更恥ずかしくなってきてゾロに何て顔していいのか判らなくなってきた。


そんな私をゾロが笑って見てる事も知らず。


「なぁ、食べるか?」

「えっ?」


逸らした顔をゾロに向けると 甘く、少しお酒の香りが した。



同時に ゾロの優しさが伝わった。


「…ゾロが食べなきゃ意味ないのに」
「今、食べただろうが。うめェ」

目の前でニッと笑って また―――





「あーあ、仲が宜しい事で」

「ヨホホホホッ!素敵ですねっ!」

「これ、美味いぞ!ナミも食べるか?」

「そりゃああの子が作ったんだもの、美味しい筈よ」

ルフィがナミにポッキーを渡す。


「ゾロ、嬉しそうだなぁ」
「ふふっ、本当ね」
「あいつが頑張って作ってたのってポッキーってやつだったんだな」
「泣けるじゃねぇか!愛の成せる業だぜ〜!」


皆が私とゾロを遠くから見守って
慌ただしい いつもの空気と違って 今
この時だけは 止まって欲しいような

複雑な気持ちと

「サンキュ、な」
優しい笑顔と

「ゾロ、誕生日おめでとう」


何度でも言うよ。貴方が生まれたこの日を。








HAPPY BIRTHDAY!!ゾロ!!
戦闘員に沢山の愛を!!

2011.11.11

【ONE PIECE】ゾロ誕前/続

「え、どうしてサンジ?!」


ゾロに…バレてる?!動揺を隠せない。



煙草をふかしながら
「まだ判んねぇけど…君の事だからさ」

「こいつの事?」


ルフィはさっぱりと頭を傾げる。

「…おかしいのは隠し通せないと分かってたけど」

「けど?」


「これを作ってゾロに渡すまでは隠し通したいの」


「…そうだな。よし、今から始めるか」


煙草を消してニッと笑うサンジに
「うん!」


…ゾロに届いて欲しいなと思った。




**********



一時間経った時にはルフィは案の定テーブルに顔を預け、ガーガー鼾をかいていて。

「やっぱりな」
「まぁ、分かってたからね」

私とサンジは小さく笑ってしまった。


「…よしっ、これで完成!」

「俺、初めて作った所見たかも。」

へぇ、と感心しながら固まっていくチョコレートを見つめる。
「これなら直ぐ完成だな」

「…」

「どうしたの?」


パキッ、と音のする瞬間 無言で失敗作を三本口にした私は

「サンジ、ありがと。サンジにもお裾分けするね!」

小声で言い残し、ぽかんとして
「意図が判らねぇ…」
と困り顔をしていたサンジを残しキッチンを出た。



甘い口の中、早々とゾロの居そうな場所を探し、何となくの勘でジムへと梯子を登った。

「どうした」

無口の私にいつも通りのゾロ。


何も言わずにゾロへ近付いたから

「おい、さっきの…っ!」



空気が止まる。



「…はぁっ、これを作ってたの」

「?この甘ェのか…もっと寄越せ」

「えっ」


ぐいっと腰を引き寄せられて主導権を握られてしまった。


「んん〜っ」


唇を離せば
「でも酒も入ってんな?美味い」


ニヤリと目の前で笑うから
ぼぼぼっと顔が赤くなるのが判る位



ゾロの笑顔に見とれてしまった。




だから、だから―――


貴方が居てくれて 幸せなんです。






To be continued.
2011.11.09

【ONE PIECE】ゾロ誕前話。

乾いた空気に 眩しく形を縁取る太陽の光に
光ごと抱きしめたくて。








「なぁ、ゾロは?」

「んっ?きっひんにいなふぃ?」(キッチンに居ない?)

「悪ィ…お前に聞いた俺がアホだった。」



いつも一緒って訳じゃないのに最近ルフィにゾロの居場所を聞かれる。

寧ろ私が聞きたい位。
でも大体何処かしらで鍛えてるし、あの顔を向けられると



正直平静を保っていられないというか。

んーと悩みながらも歯磨きを済ませ、図書館へ向かう。

調べものを夢中でしている間に
一番 知られて欲しくない人物が背後に立っているのも知らず―――



「うーん…甘いから、食べてくれるかなぁ」


「何が」

反応した声に冷や汗を感じながら後ろを見た。


「何調べてんだ」


後ろにある本をゾロを見ながら閉じる。

「えーっとね…お菓子を作ろうと思って。」

「で、何で隠すんだ?」


意地悪な顔をして私へとじりじり距離を縮める…





や、やばい、まだ知られたらいけないのに…!




「おーい!ゾロー!」
にゅーっといつもの腕が更衣室から梯子のてっぺんに掛かって身体が上ってくる。

今の内!


ゾロがルフィの声に気を取られている間に本を片付けてレシピと一緒にファイルにしまう。

内心ルフィに感謝しつつ図書館を早々と出た。





**********


「はぁ…絶対変に思っただろうなぁ、ゾロ」

展望室に移動して、先程広げていた本を読んでメモを取る。

折角作り方が判ったのに、誕生日まで隠さないといけないし、先程の事を思い出すと―――


隠し通せる自信が ない。


サンジにはキッチンを借りる話をしてあるのだけど。

「…これは何とかゾロの誕生日まで逃げるしか ない」




「やっぱり、お前そうだったんだなぁ、しししっ!」

「?!…ルフィ?」


聞かれてしまった本音と同時に当人じゃなくて良かったと胸を撫で下ろす…前に。

「やっぱりって…ルフィ、知ってたの?」

「んーいや、ちょっと前にお前ブルックから何か美味そうな話聞いて考えてただろ?」

「!」



核心を突かれて正直驚く。
ルフィ、この二年の間更に周りを見る目が変わったというか…
鋭い。


うーんと悩んでいると目の前に

「だからゾロが一緒だと何かと困るだろ?」

「だからさっき」

「あァ、最近一緒に居るの多いみてェだからお前準備出来てんのかって思って」

しししっといつもの、大人びたルフィの声が嬉しかった。

気付くと私も笑顔になる。


「大丈夫。作り方は判ったし材料も入手済みよ。」

「おぉ!そうか!それってやっぱり美味いのか?」

目を輝かせて身を乗り出す。


「うん、美味しいみたい。あ、誕生日まで隠しきれたらお礼にルフィにもお裾分けするね」

「本当か?!よーし!俺頑張る!!」


有り難い助っ人も現れたから
「じゃあ、今からお願いしてもいい?」

「今から?今から作んのか?!」

「うん、最後は冷蔵庫で冷やすだけだから。今からでも大丈夫なの」

「へぇー!そうなのか」

キラキラしたままのルフィとキッチンへ行くと


「あぁ、レシピは判ったかい?」

「うん、お陰様で。」
「って…何でルフィがいるんだ?」

「俺、頼まれたんだ!」

えっへん、と嬉しそうなルフィを横目に


「ゾロから隠し通してもらう協力をお願いしたの。お裾分けを約束に。」


「…でも、もうバレちゃいないかい?」



予想外のサンジの言葉に
「「え?!!!!」」



ルフィと私は固まってしまった。






To be continued.

2011.11.08
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