いたい。
くるしい。
なんで。
どうして。
絶望と孤独はかたく手を繋いだまま離さず、疑問を引き連れてじっと私の背中を見つめている。無言の視線は無垢なれど、幼い抗議のような気がして今も立ち尽くすことしか出来ないでいる。
ずるい大人や力ある若者でさえ抗えぬものがあると、誰が彼らに説くことが出来よう。
社会は自分自身だけで精一杯な矮小な生き物たちで溢れていて、見知らぬ誰かに手を差し延べるのを躊躇うことが美徳なのだ。
そんな不条理なささやかな悪意に打ち勝てるのは、愛という温もりだけなのではないか。
それを与えられるのは、賢い人でも強い人でもない。ただ人の弱さを知り抱きしめることが出来る人間だと私は思うのだ。
何だか目がさえてしまつた。
恐怖を感じる時ほど温もりを求めている自分に、私はもう気付いている。
何も考えたくないから。
闇に支配されたくはないから。
私という殻を脱ぎ捨てて、ただの生き物であることを選ぶ。
その中にはたぶん普通の女の子って職業もあるんだろう。
ふわふわで、かわいくて、優しくて。愛されることが普通の。
だから貴方に奪ってほしい。
理性なんて捨てるのは簡単なの。
ほら、ね?
着心地のいい新しい服を着て。
戦場におもむく。
女の服は戦闘服だと言われるけど、同時に防護服でもあるんだな。
私はあなたと同じ女ですよ。
‘だから攻撃しないで’
同じであることを証明しなくちゃいけないなんて、ばからしいな。