夢の中で
およそ美しくあるものが燃えていた
赤く立ち上る火を一瞬綺麗な色だなと思いながら、懸命にその火を消していた
火事は激しい感情、破壊と再生の両面をもつ
燃えていたものは、感情が向かうその対象あるいはその象徴
怒りや激しさで失うものがどれほどむなしいか
分かっているのなら
愛に飢えた人は愛を基準に考える。
テレビである歌手が言っていた。
欲しくはないふりをしながら、誰もが求めているのかもしれない。
絶対のものを。
記憶に泣いて
夢に怯えて
感情に溺れて
愛に濡れる
そんなところか。
忘れていた感情と向き合うのはつらいことだ。
どうあってもやり直せない。
やり直したところで救われない。
それでも黒い感情さえ私の一部。
最低ですよ、それ。
分かっていて直さないとは、幼い人だ。