っていうけど、時間はお金で買えないし、それ以上の価値があると思う。

最近、母上ラブなんです。
っていうのも、前にもちらっと書いた大好きな先輩の影響で。
先輩のお母さん、末期のガンらしくて、治療の余地がなくて余命いくばくも無いらしい。
昨日二人きりの時聞いてしまって仕事中にも関わらず二人で号泣した。
死を待つだけの家族を持つ気持ちは痛いほどわかる。
まだ生きてるのに、『貴方はもうすぐ死ぬ』って言われるのって何て残酷なことか。
こうしてる間に、どんどん命の線は細く薄くなってるんだ。

でも、私は先輩に言った。
先輩には猶予がある。
人はいつ死ぬかわからない。
誰が明日どうなるかなんて誰にもわからない。
でも別れが差し迫ってきたからこそ、先輩には別れをじっくり云うチャンスがある。
たくさん会いに行って、たくさん話してあげて欲しい。
優しい言葉を、恥ずかしさなんて捨ててたくさんかけて
感謝を伝えて懺悔を伝えて一緒に笑って泣く時間がある。
私は何もできず、罵声まで浴びせた。
だから立ち直れない位後悔してる。
でもだからこそ言える。
余命●ヶ月だとしたって今目の前のお母さんは生きてる。
まだ死んでない。
その姿を前にして泣いてばかりいるのは時間の浪費。
この貴重な時間…後でどうやったって取り返せないこの時間を『一緒に過ごす』
それこそが悲しみや無念ばかりを残さないための唯一の手段だと。

先輩は泣き止んだ。
少し表情を引き締めて『そうやね』と言った。
その代わり私は涙が止まらなくなった。笑

今日は母上とランチに出掛けた。
いつかそれが死ぬほど尊い時間だったのだと実感するだろう。
相変わらずワガママし放題な私だけど、少ーし優しくなれた気がするんだ。

先輩、それはあまりにもつらい教訓だけど、気付かせてくれてありがとう。