2010-10-5 09:10
っはい、予告しました、BASARA佐助SSをUP致します。
内容はCPなし、ほのぼの。
そして猫が好き。
…
予告でも書きましたが、口調がよく解りませんので、
「これはこうなんじゃないのかなー」
ってヵ所がありましたら、もうホント、遠慮なしにジャンジャンおっしゃって下さい。
っでは、追記より佐助SS行ってみよう!
風はまだまだ冷たいけれど、空は小春日和というに相応しい青空。
ぽかぽかに暖まった屋根に背中を預け、佐助はぐーっと伸びをする。
忍びは本来、日なたに出るものではないけれど。屋根の上に忍者の姿、ってのは定番だろう。
「あー気持ちいい…」
「にゃあ」
「ん?アンタもそー思う?」
佐助からわずかに離れた位置には、一匹の猫。
手を伸ばしてもギリギリで届かないような、なんとも微妙な位置で丸まっている。
白地に茶色を零したブチ模様の猫は、久しぶりの陽光の元でゴロゴロとのどを鳴らしていた。
「…」
ふと。触らせてくれるかな、なんて思って猫を眺める。
どこか良い餌場でももっているのだろうか、猫の見た目はふわふわふかふか。毛艶はよく、柔らかそうでふっくりしている。
「おーい、触ってもいーい?」
まぁ、返事なんてしないだろうけど。
わずかに体を猫の方へと移動させ、佐助はそっと手を伸ばす。
すると
「フッシャァァァアア!」
(触ンなぁぁぁあああ!)
さっきののどのゴロゴロはどこへやら。猫からのまさかの強烈なお返事に、佐助は目を丸くさせて動きを止めた。
毛を逆立てて唸る猫は、とにかくもう全身で威嚇をしている。
それ以上近づいたら飛び掛かるぞ、攻撃するぞ、そんな雰囲気がヒシヒシと伝わってきた。
「あぁ、はいはい…解りましたよ、触りませんって」
これ以上猫を刺激しないようにゆっくりと手を引っ込めた佐助は、先程と同じ態勢に戻る。
猫の唸り声が小さくなるのを聞きながら、青空を見上げて、ふぅ、と短く息を吐いた。
(猫は気まぐれだなぁ…。何考えてるか全然わかんないや。)
ぽかぽかと、暖かい日差し。
あくびを噛み殺し、腕を枕がわりに頭の下へ差し入れて猫に背を向ける形で横を向いた。
自分の仕事は、もう少し日が落ちてからの隠密行動。少しの昼寝くらい許されるだろう。
今度は、大口を開けて盛大なあくびを一つ。
温まった屋根も、体を照らしてくる光も、睡眠を誘発するには十分。
自然と重くなったまぶたをおろせば、ゆっくりと意識は混濁していく。
ゴロゴロゴロゴロ…
薄れる意識の中、猫ののどが鳴る音を聞いた気がした。
目を覚ました時、太陽は大きく西に傾いていた。
東の空には夜の闇が見えはじめ、冷えた屋根に猫の姿は見あたらない。
「さて、俺様もお仕事に行かなっきゃね」
佐助は屋根からひらりと飛び降りて、主のいるであろう屋敷の中へと向かった。
(あ、いた。)
廊下の先に、見慣れた赤い服。長い後ろ髪の垂れた、見慣れた背中。
「おーい、真田の旦那ァ」
「おぉ、佐助!」
声をかければ、その人物…己の主である真田幸村が笑顔で振り返った。
立ち止まったのをこれ幸いと、駆け寄ってその隣へ並んで歩く。
「ん?」
「?どったの、旦那?」
突然、幸村の歩みが止まる。視線は佐助の背中に注がれて、なにやら首を傾げている。
自分の背中を確認することのできない佐助は、幸村に一体何を見ているのか、と問い掛けるしかすべがない。
「ふむ。佐助、おぬし、猫と遊んでおったのか?背中にずいぶんと毛がくっついておるぞ。」
「…へ?」
猫、と言われて、白ブチの姿が脳裏に浮かぶ。
確かに猫とは一緒にいたが、遊ぶどころか、触ることも近づくことさえも叶わなかったのだが。
しかし、ほら、と差し出された指には、確かに猫の毛がつままれていた。
「一度外ではたいて来ると良い」
ポン、と肩を押され、仕方なく今一度屋敷の外へと向かう。
脱いだ上着の背中には、確かに茶色と白の猫の毛が無数についていた。
「…なんでぇ?」
バサバサと猫の毛を落としていると、目の前に、あの猫の姿。
「…」
これだけしっかりと毛が付いているってことは、体がくっついていたとしか考えられない。
思い出されるのは、寝る前にかすかに聞いた、猫がのどを鳴らす音。
それはつまり。寝ている間に、猫が擦り寄ってきたことを示している。
「俺様の寝込みを襲うなんて、大したやつだね。あんた、忍びの心得でもあんの?」
「にゃあ」
まるで言葉を理解しているかのようなタイミングで猫が鳴く。
真っすぐこちらを見てくる顔は、無表情にも、笑っているようにも見える。
「あーあ、ほんっと毛だらけ。
今度は俺様が起きてる時に触らせてよね?」
「…」
二度目の問いに返事はなかった。猫はプイと顔を背けると、そのままくるりと背中を向けた。
ゆらゆらと尻尾を揺らしながら、白と茶色のブチ模様はゆっくりと遠ざかって行く。
「…ほーんと、猫って何考えてんのかわかんない。」
(ちょっとくらい、ウチの旦那みたいに真っすぐ素直になっちゃえば?)
END
ってな訳で終わりです!
ほのぼの大好きぃ!
書きながら、
「忍びが主の横を歩いていーのか?っつーか堂々と歩き回っていーのか?っつーか昼寝ってどーなのよ?オチもなんか弱くね?」
等など色々思いましたが、その辺りはまぁ、突発SSだし!
初BASARAだし!
で乗り切ります(笑)
とりあえず、書いていて凄く楽しかったです。
ネタが浮かんだら、是非また書いてみたいと思います!
読んで下さってありがとうございましたッ!
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