強姦犯5人の内、玉を潰されたのは一馬を返り討ちにした2人だけ。残りの男女3人の内、男2人は精々その他大勢と一緒に吹つ飛ばされただけで、女に至つては何もされてゐないだらう。

男達による復讐は、強姦被害者(ハッピー)の意思とは無関係であり、ただでさへ自己満足的なものなのに、結果がこれではハッピーのためといふよりは一馬のために行つたやうなものだ。

つまり、女が男に強姦されたことよりも男の面子を潰されたことの方が重大事だ、と作り手は言つてゐるやうなものだ。

高井秀次は中里らに「楽しみを奪ふやうで」と言つてゐる。結局、『やすらぎの郷』世界では、強姦は勿論のこと復讐も男の楽しみである、言ひ換へれば、女は男に楽しみを提供するだけの存在である、といふことだ。全く、ハッピーが気の毒だ。