《世界平和 藪下依子》

「今回は、何となく今一だなあ。やつぱり、依子と巧が直接やりとりしないと駄目なのかなあ」
と思つてゐたら、巧の作つたお雑煮を藪下父娘が食ふ場面から面白かつた。依子と一緒に泣いてしまつたよ。我ながら安い(笑)。

亡くなつた人は、粒子となつて、そこかしこに存在する。詩的だ。小夜子(和久井映見)との遣り取りは、傍目には自問自答の独り言だけど、当人にとつては粒子となつて遍在する亡き人との対話だ。

「(恋愛において)一時の情熱で突つ走つちや駄目」
なんてことが月9の恋愛ドラマで主張されるんだから、今時は連ドラでオーソドックスなラブストーリーをやるのが困難なんだらう。

新井素子の小説に
「人は、神頼みの際、個人的なことばかり願つて、人類全体のことは願はない。だから、いつまで経つても、人類全体の幸福は訪れない」
といつたやうなことが書かれてゐるものがあつた。

次回余り深刻な話にならなければいいのだけれど。

話題:ドラマ