全力疾走注意報

高新てちょっとした不倫だと思うんだよね。3Zではないよ、原作の高新。原作高新はそうだと思う。だがしかし、本物の不倫に萌えは全くない。むしろ不倫は嫌いである。結婚しているからか分からんが、不倫めいた恋が主軸にあるドラマなんかもやはり嫌悪感あるもん。だけどもな、高新はOK！全然いい。むしろ萌えて仕方ないんだから…不思議！

原作高新＝ちょっとした不倫というのは何故かと申しますと、ほら、新八が晋助に惹かれるのはもとい、会ったりするのだって万事屋の二人を自然と裏切ってる訳ではないですか。もちろん新八自体は完全にクリアな精神でもって、晋助にたとえ完璧惚れていたとしても、晋助についていく、ましてやダークサイドに身を落とすということは絶対にない訳ですがね(ユカリの中ではな)。

新八の精神はやはり侍としてあって欲しい。だから神楽ちゃんや、ないだろうが坂田が鬼兵隊に捕われでもしたら、新八は全力で晋助に刃向かう。晋助を殺す勢いで行くだろう。神楽ちゃん＆坂田の命と晋助の命を比べたら、そこは比べるでもなく、新八は万事屋二人を救うだろう。たとえ晋助を愛していたとしてもな。だって新八はそうなんだもん！

新八の中には絶対に曲げられない一本の刀があり、それは新八自身の魂に収められていることは皆様よくご存知のことと思います。そして新八がやはり大切に思うのは、万事屋の二人、姉上、スナックお登勢のメンバー、真選組の野郎共…そういう人達。そういうかけがえのない人々を護る為なら己の命をも投げ出せる、新八はそんな信念を持った、とても素敵な男の子です。

だから、原作ではやっぱり高新の結末は見えてるんです。二人は別れるっつーか、晋助は自分の気持ちを新八に吐露することなく、死ぬよね。平たく言えば、死が二人を分かつよ。それは遠くない未来において確実に起こることで、晋助もそれについては半ば悟ってるんだろうなー。本能的なもので、自分の死期が近いことを野郎は知っている。その上で新八と絡んだり、ましてや体を求めたりする自分を馬鹿馬鹿しいと思っている。むしろ愚かだとすら。それでも求めずにはいられない自分が心底信じられないというか、信じたくないというか。

新八も聡い子なので、遠からず晋助が死んでいくことを分かってるよ。でも新八もアレだよ、晋助に何故会っちゃうのとかはわかんない。むしろ分かりたくないのは晋助と一緒だね。だから二人が触れ合える瞬間なんて、短い人生の中でももっと短い、本当に一瞬だけ。それなのに会っても何も言わないしね、たまに何か言ってもたいてい喧嘩してるし(新八は高杉スタンスが絶対に受け入れられないので)。

しかし身体の相性は悪くないのが高新の困ったところというかね。某かの問答をしていて喧嘩していても、ふとした弾みに引き寄せられれば、条件反射みたく身体は反応するというかね。晋助はですね、口ではああだが、行為自体はなかなかに丁寧だといい。たとえ執拗に責めて、責め抜いても、終わった後に眠る新八にくちづけてみるとかね。起きてる時はそんなんしやしないけども。でも晋助はロマンチストだとユカリは思うよ。じゃなきゃあんなポエム吐かないって(そこか)。でもやだ、そんなの萌える。何だろう、晋助マジ萌えるぜ。だけど無論晋助は新八くらいにしかそうはしないのさ。新八だけだよ。晋助がもう棄ててしまった、昔は確かに持っていた懐かしい気持ちを、ふと晋助に思い起こさせてくれるのは新八だけ。

でも新八はそう思わないじゃん！新八は新八で、せいぜい自分はていのいい晋助のオモチャくらいにしか思ってないんだよ。晋助がどこまで気持ちを寄せているか、どれだけ思いをかけているかを新八は全くわからない。だって晋助がね、そういうそぶりを新八に全く示してくれないし、気付かれたくないからね。で、そのまま死んでいくという馬鹿な男なんで。

そういうのがですね、本ッ当にずるいよなァと。晋助ずるいよね。何だあの男。めんどくせー死ぬほど面倒くせー、坂田もめんどくせーが晋助もマジめんどくせーな。何だオイ、どっちもめんどくせーのか。うちの攻めはめんどくせーのばっかりか(もう愚痴ですな)。

だが、そういう高新萌える…！