月吠2巻目。
朔くんが悪い顔になった。
チューヤさんの「盲目の秋」が出ました。


『せめてこれだけ知るがいいーーー

ごく自然に、だが自然に愛せるといふことは、
そんなにたびたびあることではなく、
そしてこのことを知ることが、さう誰にでも許されてはゐないのだ。』


去った女に対して未練タラタラ綴っていながら何様な詩です。ただ、去られた側なのにこの言い分は、矜恃と痛感の板挟みががあったんではなかろうかと思えます。離れたからこそ言えるこの節が好きです。

その女性に対して自分の最期にはこうして欲しい、とか宣っとりますが、一緒に死にたいとか道ずれ未練がましくないところが好きでした。もがいてるように見えて、自分の片恋であることを少なくとも願望と妄想がどこか線引きされていて何だか物悲しくなりますね。