話題:人生

親の操り人形から抜け出した後も私の性格は変わらなかった。
与えられたものに応えるだけの人生。自分から与えることなど(話題など)しなかった人生。
自分から好んだのは本を読むことだけだった。
宇宙が好きで、昔話が好きで、占星術が好きで、医学書が好きで、法律の本が好きで、心理学が好きで…
でも今は、それらにすら興味がない。

趣味のゲーム…
それすら、人から与えられた物だった。
前の旦那が私の妊娠中、暇だろうからと買ってきたのがキッカケ。
それを期に私はゲームにとりつかれた。
でも…もうそれも、あまり興味がない…

私の人生は、親以外の人から与えられるばかりの人生だった。
今は主人に愛(?)を与えられ、つつがなく暮らしている。
主人が作る箱庭の中で、主人が作った城の中で女王を気取りながら…
でも、その外に出れば、なんの魅力もない子…
主人が大事に大事に箱に入れているだけの子…
私に輝きはない。
与えられることに慣れ過ぎて、与えることを知らない…自ら輝くことを知らない女…
主人がいないと輝くことも出来ない女…

私は、このまま朽ちていくだろう。
主人が作った箱庭の中で、箱庭の城で…
女王として君臨し、主人が飽きるまで、主人が私を見捨てるまで…
でも、それもいいのかもしれない…
主人の言う愛を信じて生きていく人生も…