私はあやひーのミュージカルだし行ってみようと軽い気持ちで行ったのにこんなに世間に対して大事なテーマを扱ってるとは思いませんでした。。
トークショーまでちゃんと聞いてみたら、ものすごく真摯に受け止めなければいけないお話なのではないかと感じました。

ミュージカルのストーリーは、同性愛が常識で、異性愛が異常な世界で、とある大学の演劇部が行ったミュージカルがきっかけで心境に変化が起きるって話です。
はじめはみんな同性同士で恋人同士なのに、異性同士が恋しちゃったことからおもわぬ方向に話がどんどん動いていきます。

常識って誰も疑わないですよね。それが当たり前と思ってて、それが普通だと思ってる。
逆に常識と違う行動を取る人を異様な目で見てしまう。
そんな常識が逆転したこのZANNAの世界では異性愛はタブー。
タブーを犯した人は咎められ、責められ、迫害され、差別を受けます。
私達にとっては異性愛が当たり前で、それが悪だということが受け入れられません。
ただ男と女が恋に落ちてしまったがために、周りから非難を受けることになる・・・
その光景はぞっとするものでした。
でも、それはこの私達が常識だと思っている世界で、同性愛に置き換えられるのでは?
異性愛が当たり前で、常識のこの世界で、迫害を受けているのは同性愛では?
ただ、愛を語っていることには変わらないのに、それを受け入れていないのはほかならぬ私たちなのでは?
はっとしました。
私達はこんなにも酷いことをしているのかと。
このミュージカルの最後では四面楚歌でもう夢も希望もなくなったスティーブとケイトを救うため、魔法使いのザナがすべての魔力を持って世界を変えました。
異性愛も同性愛もすべての愛が認められる世界に。

最後はハッピーエンドでした。
ザナのちょっと切ない初恋もありましたが。

スティーブとケイトがどんどん居場所を奪われていき、最後に行き着いた先が恋のキューピットの魔法使いザナの所。
ザナは異性だからとそういった目では見ない。
ただ、恋のキューピットとして二人の恋を応援しようとします。
「僕はきみを変えられない。変えようとも思わない。」
異性愛だからとそれを正そうとはしない。
ザナの口癖は「愛から生まれたものは誰も傷つけない」。
つまり愛というものは何が対象であっても尊重されるべきものなのだってこと。
愛こそがすべて。
ザナのいろんな想いが感じられてすごく泣きたくなりました。

私個人としては同性愛の人って別にそれはそれでいいと思ってます。
この目で見ることもありましたし。
でも、このミュージカルを見て改めてもっとこういうジェンダーフリーの考えが浸透したらいいなと思いました。
同性愛者にとって今の世の中はまだまだ生きにくいそうです。
出入りできる場所も限られているそうです。
そんな狭い世界で生きなければいけない人たちがかわいそうだと思います。
私達が直接何かしてあげられることは少ないかもしれないけど、そういった社会の目を作らないように、すべての愛が認められるように努めていけたらいいなと思いました。