私は無言のまま進む親族会議。その結果、その女(不倫。しかも子捨て)のパチンコ借金は、上の叔父が立て替え返済する事になり、お兄ちゃんとその女は、私の父のとこで働くことになった。
(それはそうと、何故私が強制出頭させられたかは未だに謎である)

これで、一安心。
とりあえず私はまだ、お兄ちゃんに会えるらしいと、私はホッとしていた。
(思い出しはしても、まだ、お兄ちゃんに会いたかった)
が、そう都合よくはならなかった。
お兄ちゃんら逃亡。行方不明…
私の父は、探すかと思いきや、呆れてしまったようで、放っておくと言う。

この時、私は後悔した。
暴露してでも止めるべきだった。反対するべきだった。
お兄ちゃんは私のものだと主張するべきだった。
たとえ、自分が離婚になっても、お兄ちゃんを他の女に渡すべきではなかった。

お兄ちゃんは私のものだ…
私は、この時初めて自分の…お兄ちゃんに対する強い感情を知った。
幼い執着なんかじゃない。強い強い執着。
親に殴られてもいい…誰に罵られてもいい…
私はお兄ちゃんのことが…

でも、もうそれも遅い。
もう、お兄ちゃんはいない…
私は、お兄ちゃんに見捨てられたんだ…

そして私の記憶は閉じられた。
そう…主人がこじ開けるまで…