私が覚えていたこと。
それは、お兄ちゃんとの楽しい一時。幸せな時間だけだった。
そして、時は流れ、私は知った。
お兄ちゃんとのスキンシップは、彼氏彼女のそれだということを…
(主人に教わった)

そこで私は困惑してしまった。
と同時に少し思い出してしまった。
お兄ちゃんは、私をどう思っていたの?
裏切ったのは、もしかして、私の方?
戸籍上の結婚は出来ないけど、結婚するつもりだった?
私は、お兄ちゃんの何?
彼女より私を優先していた、お兄ちゃんの本意は何?

主人にイロイロ問われるうちに、私は忘れていたことを少しずつ思い出していった。
お兄ちゃんに何をされたか…
何を悩んだか…
そして最終的に私は捨てられたのだと思い出してしまった。

もしかしたら、私が泣き出す理由は、そこにあるのかもしれない…
怖かった…泣きたかった…最初の思い出…
そして、捨てられる絶望…

だけど、主人が言う。
私は愛されていたのだと…最期まで、愛されていたのだと…
でも主人はロマンチストな人だからなぁ…(笑)