森羅万象

友達に試食品をプレゼント―。



その友達は学生時代からの付き合いなんですけど、交流に至るまでがちょっと他とは違って…。トクメーの交友関係の中だとレアケースの「友達の友達の友達」みたいな人っす。割と感情的に遠方にいる。
で、電子世界が発達し始めた後に知り合ったので、実はこの人の住所を知らない。年賀状も季節のやりとりもぜーんぶラインか直で会った時。うーん、現代社会。
だからその子に試食を渡すことは無いと思ってたんですよ。だって会うことも稀でしたし、そのためだけに呼びつけるのもなんか違うなぁと。
でもま、ひょんなことから試食が話題に上がり、じゃぁそれならと渡してきた次第です。
話を聞けば家はトクメーが開業予定地を探すためにうろうろしてた地域にあるみたいで…。あそこ三十分ちょいかかるよな…。地味な遠さにちょっと感心しましたね。


ま、だーらだーらしゃべって、お互いの近況を報告し合ったわけです。



くそ暑いので集合は商業施設でしたけど。まぁまぁ有意義に話すことができたんじゃなかろうか…？　店を移動するのもかったるいので、お茶もご飯も喫茶の軽食で済ませましたけどね。
…結構この喫茶店の軽食って侮れなくて…。おいしかったな妙に。



さてと。今日はようやく九月のシフト、…って言っても、大半が休みでしたけど。マァそのシフトをいただけたから…、いろいろ日程の調節して、やることやらないとな。
どうも休みが多いとだらけていけない。人間は適度に義務に縛られて働く必要がある生き物だと思う…。

集合　７：００
奈良→近江八幡、水郷巡り→某ポイントにてキャニオニング→温泉でのんびり→帰宅
終了　２２：００


というのが昨日の流れでしたねーー！！！
本気で丸一日遊んでました。たのしー。滋賀県は意外とポイント多いぞ！って話を昨日の同行の友達としてたんです。で、機会があったから、隙間を塗ってちょっと回ってみたんですけど。

…よかったですよ、水郷巡り…！！！！

ポイントは小さいんですけど、見ごたえがある場所が多かったかな。特に水路に即した作りになってる建物とか。古いものが残ってて…あれは良かったな…！！！
あとなんだろね、クラフト？　クラフト体験？　で、瓦を作ろう、みたいなのもあってちょっと気になりましたね。多分瓦の素材や焼き方で、ちょっとした置物をつくろうみたいなニュアンスだとは思うんですが。
お値段御手頃でちょっとやりたかったんですけど…。後につかえてる予定があったんでいそいそと観光だけして終了。神社もあって！！　それもよかったです！！　六百年ぐらいの歴史があるみたいで、境内にきちんと水路が張られた跡があって、神域をきちんと設定してるいい神社だなぁと思いましたー。


で、ついでにその直ぐ近くにある、バームクーヘンで有名なお店と和菓子で有名な店の共同運営のちょっと外見がジブリっぽい建物を有する施設を見学してきましたー。
これも建物は良かったです。屋根が一面の芝生で、絶えず水が滴ってるんですよね。琵琶湖周辺の湿地帯をうまく活用して、大きな土地に輪っか上の通路と施設を張り巡らせて、中央部の湿地をそのまま残して植生を見せてるっていう。うーん、考えてる。
そこはパン屋とかバームクーヘンの店とかカフェとか、フードコートとか入ってたんですけど。いまいち食欲がそそられなくって…。人も多かったし。有名店なんだけどなんかこう…。ちゃうなと。
で、結局外でチラシ配りをしてたおばちゃんのお店でうどん食いました。これが結構あたりでうまかったー。


本番の川下りは２週間前に行ったのと同じコース！


いそいそと準備してたらスタッフの人から「あれ、そのラッシュガード、あれ…？　それ流行ってんですか？？」って言われる。

「２週間前に来ましたね。」
「で　す　よ　ね　！　？　いやその背中！　ずっと覚えてますわ！！！！」
「え。そんなにこれ目立つかな…？」
「いや目立つでしょ。キャラもんですし。」

というわけで妙に分かられながらレッツアタック。びっくりしたのが同行の友達が意外と戸惑ってて先に進めなかったことですかね。プロがいるのにうっかりいろいろ手を出してしまった…。反省せねば…。
川はこの間よりも水量が多くて、大柄なトクメーでもちゃんと川下りできてました。ひゃっほう。光も夕方にかけてのトライだったから、朝とはまた違った光の当たり方で山肌が綺麗で…。あれは行ってよかったなぁ…。



不慣れだった友達も最後には楽しんでたようなので！！　よきよき！！
帰りの車めっちゃ眠くて大変でしたけどね！！！！　ちゃんと帰ってこれてよかった！！！

トクメーの勤務地はなんだかんだ言ってレストラン。
レストランのグッズなんか、キッチン用品とさして変わらんだろうと思う人も居るかもしれないですけど、…まぁ確かにそれもそうなんですが。

キッチン用品よりも、どいつもこいつも１，５倍ぐらい重たい。

中でもコンロ系のパーツの重さはぴかイチ。
プラックっていう料理人が好んで使うコンロタイプがあるんですが…。なんていうかなあれは…。えーっとＩＨのフルフラットタイプを想像してもらって、それのガラストップ部分が厚さ２ｃｍぐらいの鉄板になり、埋め込みヒーター部分に埋め込みガスコンロが入って、でも開放してるんじゃなくてその上にちゃんと鉄板を二になるようにはめ込んで、ぱっと見ＩＨみたいに円が書いてある風に見える。そういう大型の設備っす。
これの利点は分厚い鉄板にため込まれた熱量でコンロ真上以外のすべての部分でも熱を持ち、中火弱火を管理することが可能、という点。熱源から離れると弱火。近づくと強火。
これにより数多くのソース類を管理しながら営業を回せるわけですわ。
その隣には直火調理もできるように、ごつくてでかい一口コンロがノンステップである。
過酷な加熱の環境に耐えれるよう、鉄板はあくまでも分厚い。どこまでも分厚い。そうじゃないと毎日つけっぱなしの火に負けて、燃えてなくなるんですよね鉄が。そうでなくても長期にわたり使用されたコンロは変性して酸化、先端からマグマ固まったみたいないびつな形になりながら崩壊するんですよね…。


「先輩！」
「なにー。」
「プラックの掃除してください！！！」
「貴様またか！！！」


何でこんなつらつら語ってるのかって、このプラックは毎日営業終了後、清掃するんですけど、この清掃を請け負うことがなんでか知らんけど多い。…まぁわかる。だってトクメーが大体一番に仕事終わるもんね。時間管理は菓子屋の十八番。元々の仕事量もあるけど。
となると、手が空いたトクメーは目につく片づけから始めるわけですわ。それを終わらせてもまだ他の人が終わってない場合、高い確率でプラック掃除が回ってくる。


「私その掃除嫌いなんだよ！！　君らが汚してんだから君らでやって！！！」
「またまたそんなこと言って！　毎回来たらやってくれてんじゃないですか！」
「君らの仕事が終わってないからなッ！！　それぐらいしかやることが残ってねーんだよ！」
「いよっ！　プラックの女王！」
「貼り倒すぞテメー。」
「センパーイ、がんばって！」
「…しゃーねーなぁ！！　オイコラ、メイン側のは掃除終わってんだろうな？！」
「あ、こっち側のプラックも掃除したかったです？」
「先輩も好きですねー！」
「効率の問題だってんだよぉ！！！！　やるときは一気にやるわ！」


何でこのプラック掃除が嫌いって、…重いし痛いし熱いんですよ…！！


まず使い終わりのプラックって、すぐに冷えるもんじゃないんですよね。そりゃそうだ。保温性バッチリだもん。しばらくって、一時間ぐらいたたないと水を垂らしても沸騰して瞬時に消し飛ぶ。つまり洗剤垂らしてもその場で固まって掃除どころじゃない。掃除のときはとにかく水をかけながら様子見をしつつゆっっっくり冷ます。そうじゃないとプラックが破損するし。
そんで前述のとおり、プラックもコンロ回りも、パーツの一つ一つがくそ重たい。重いから持ちにくいのにその上熱い。

最後。使う洗剤が店の中の洗剤で一番きつい！！！！

「くそー、うおおおお、あつい！　おもい！！」
「がんばってー。」
「たにんごとにしやがって…！」
「いやぁ。先輩来るとマジで早く終わるなぁ！！」
「仕事だからなッ！　ちゃんとやるわい！！」
「ひゅー、せんぱいかっこいー。」
「へいへい！！」

油汚れ専用の超強力な洗剤って、皮膚についた時点で肌が荒れるとか以前にひりひりするんですよね！！　吸えば咳込み、煙だけでも目がやられ、飛び散ってそれが触れるとひりひりする。ちなみに目に入った場合、すぐに洗い出さないと冗談抜きで失明します。
そんな劇薬片手に挑むんで、手にはゴム手袋必須なんです。

暑いし、持つものは熱い上にゴム手をしてるので汗びっしょりになりながらひたすら油汚れの鉄板を外せる部分は外して、外せない部分は水をかけて、洗剤と専用のスポンジ持って磨いて磨いて磨いて…、っていうのがプラック掃除の全貌っす。慣れてると十五分程度で終わりますけどくそ暑い。でも毎日必ずやるやつで、一番最後に回される掃除だから必然的に遭遇する率が高い。


でもしかし。私は言いたいことがある。


「そもそも論として、さ！」
「はい。」
「このプラック君らしか使ってないから私ほぼ無関係じゃん？！」
「そーっすね？」
「先輩は今日はずーーとお菓子作ってましたもんねー。」
「そうだよ！　じゃぁもう使った奴が掃除してくれよ！！」
「「えーーーーー。」」
「えー、じゃねぇわ。」
「今忙しいですもん。」
「そうだそうだー。」
「作ったやつの小分け真空パックの作業ぐらいなら代わってやるよ…！！！！」
「あ、じゃぁあとでお願いしますね！」
「僕らこっちの冷蔵庫の掃除しますから！！」
「そうだお前らなんだかんだでほかの仕事が山のように出てくるポジションだよな…。」



というわけで今回も多分次回も、出勤する以上プラックの掃除に精を出すわけですわ。
あーーー、めんどくせーーー。

退職届、無事受諾。



つーことでこれで九月末日に退職が確定になりました。金融機関との面談がどんな結果に終わったところで、この退職が動くことはない。確実の無職…！！！　あ、ちょっと不安になってきた。
これから約二か月の中で、出来る限りの最後の努力ってやつをやっていく予定っす。あー…。不安しかないんじゃァ。



こういう時は馬鹿なものを見るに限る。ってんで、帰宅後、ラジオ代わりになんか色々動画を聞いてました。さがせばあるある、音声だけの動画集。



九月はほとんど出勤がないような感じのシフトになる予定っす。この間、例えば一番最初の店に顔を出しに行ったり、業者から要求されてるリストを作ったり、まだ決まり切ってない包装資材を確定させに行ったり、かねてからゆっくり行きたかった関東にちょっと出かけに言ったりしないといけない訳です。関東はねー、世話になってた家主から「おいでよー」コールされてるんで行かないとまずい。一日ゆっくりおいでよーされております。

後は関東在中のボッチだったころにできた友達ですかね！！！　あの子にも会っとかないと…。っつーかそれをやるなら、元奈良県住まいの友達にも一度会わないと…。む。やはり一泊二日…。いや、全部終わらせようとしたら二泊三日…。交通費浮かせたいなら往復はバス…。
むむむ…。時間を金で買って新幹線…。
今新幹線チケットが安いんですけど…。半額ぐらい。でもそれ日帰りの場合だし…。むぅ…。ピンで買えないもんかな。



…不安になったりやることの多さにめげたり楽しみになったりと忙しいやっちゃなー…。

んっと。昨日それでなんで朝から凹んでたって話。



いや…。これ自分でもよく分かんなかったんですけど…。唐突に不安に駆られて。
昨日は業者の打ち合わせがあったんです。マァその前にピアノのレッスンもあったんですが。
業者の打ち合わせが、いや、その前に前提から書かなしゃーないか…？


えーっと。


トクメーは今までわりと真面目に独立開業のために準備してきたんですけど、ちょいと前に融資の届け出を書いて、いよいよ後に引けなくなったわけです。
で、店に退職の話をしたのが日曜日、２３日。その時は９月末か１０月末でどっちにするんだという話をしていました。その結論を出すのが昨日。
業者の話を聞いて、十二月も一月も割と仕事があるという話だし、年内にどうにかしようとするんなら、やっぱり退職はさかのぼって９月末じゃないと無理だな、と判断したわけです。
これは雇用保険の回収が云々、待機時間云々があるので、実際に物事が動くのは１１月末。


…という風なことを考えると、今もですけど、不安になるんですよね…。


で、色々手につかなくなってあわあわしてたと。
時間を進めて行って予定を消化していくうちに落ち着きましたけどね…。あああ。しんどい…。要するにビビってるだけなんですが。いやー、今まで転職は多かったですけど、転職って別にどうにでもなるんですよね感覚的に言うなら。選ばなければ、仕事は絶対にある。どんな状況になっても飲食は慢性的に人手不足だから、絶対にどっかに仕事がある。
ましてやトクメーの履歴はもはや武器になるレベル。サブで持ってる製菓技能検定もその裏付けになるし、これから習得予定の免状もさらに裏付けになる。
だから、転職だったら何も心配はないんですよ。でも独立はそうじゃないし…。
世の中の皆さんは、みんなこんな気持ちを抱えながら開業したんだろうなァ…。
…月７０万稼ぐのが第一段階なんですよ…。いくつ売んだって話ですよね…。いまテイクアウト自分で売りつけてるのでよくわかる。途方もない数字だ。でも、この値段、決しておかしい値段じゃないんだ…。菓子屋だと。ちょっと強気だけど。



しかしまぁ、やらなしゃーない。これが自分で選んだことだし。
あああ、借金かァ…。思ったよりも額もデカいし…。借金かあ…。