三百四十七日目。
「あ。上司と話しまして、今日付けで退社することになりました。」
「そ、…そぉかぁ…。」
昨日配達があったから行って帰ってきたんだが。帰ってきて早々、新入り君が言い放った一言がこれである。
こ、こいつはもうほんと、なんつーか。モヤっとしたもんがたまりやすい奴だな…！！
「落ち着いたら、顔を出しますね。」
「…えーっと、次の店って、テスト受かったんだっけ？」
「いえ。月曜日ですけど。多分大丈夫です。色々ありがとうございます。」
「そぉか…。」
…就職活動してて思ったんだが。こういう”大丈夫、落ちない落ちない、受かってるって！”って妙な方向に自信をつけてる奴って、結局落ちて”どうしてこう上手くいかないの？！”って泣きを見るのが多いよね…。
まぁ。言わぬが花、か。うん。そっとしておこう自分で気づけ。
そんなわけでせっかく入手した人手は早くもいなくなるんですが。一応、代わりの人がすでに決まってて、初出勤は火曜日の予定。
…話を聞くに、同い年の女の人らしいけど…、トクメーってば同い年で同性の菓子屋にあんまり良い印象持ってないんだよね…。
トクメーが特殊なのか。まず高確率で話が合わない。次に趣味がかぶらない。最後に持ってる技術力がかなり差がある。最初の店の影響をモロに受けちゃうからなぁ…、そのあと何店舗か回ってたら角がとれるんだろうけど。どういう経歴がちょっと分かんないし。
…あァ不安だ。大丈夫かなぁ、色々…。
