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本日は、お日柄もよく ☆

あれは、2か月程前の事だったでしょうか。ある夜、厚志君が「相談がある」と言って、私に電話をしてきました。
「実は好きな人ができた。会社でアルバイトしている子で、まだ二十歳そこそこ。凄く可愛くて、とっても良い子で、みんな彼女を狙ってる。だから僕は考えた。結婚しちゃえばいいって。それって、早すぎますか?」厚志君は、そう言ってきたのです。私はすぐさま答えました。「それのどこが相談なの?もう決めてるじゃない」って。(笑いが起こる)

世の中に、早ければ早い程美味しいものが、3つあります。
1.ボージョレ・ヌーヴォー。(フムフム)
2.吉原屋の牛丼。(アハハ)
3.結婚。(ほぉーっ!)
今日は、会場のこの3つが勢揃いしていますね。そう思いませんか、皆さん?(拍手)

そして、年月を重ねれば重ねる程、深い旨味が増してくるものが、3つあります。1愛情、2人生、そして、3結婚です。

新郎のご両親は、残念ながら、一昨年、昨年と、この日を待たずに他界されました。私はご縁あって、新郎の父上、衆議院議員、今川篤郎先生と懇意にさせていただいておりました。
奥様を亡くされた先生に、生前一度だけ、失礼を承知で伺った事があります。

「ご結婚なされて、一番良かった事は何でしたか?」

先生はあの独特の渋い声で、それでも堪らなくお優しい口調で仰っていました。

「深い旨味のある人生を、あいつと一緒に味わえた事かな」
そしてこうも仰いました。
「一度、厚志にも言ってやらなくちゃな。時にしょっぱくて苦しくても、人生の最後の方で、一番甘いのが、結婚なんだ。お前もさっさと体験してみろ、いいもんだぞって」

果たしてお父様が、厚志君にその言葉を伝えたかどうか、私には分かりません。けれど、こうしていっぱいの愛情と豊かな人生を分かち合う為に、厚志君は恵里さんと共に、ここに座っている。お父様に代わって、申し上げたいです。
「どうだ厚志、結婚って中々良いもんだろ?」

お父様も愛されたフランスの作家、ジョルジュ・サンドは言いました。あのショパンを生涯、苦しみながらも愛し続けた彼女の言葉です。

「愛せよ。人生において、良きものはそれだけである」

本日は、お日柄も良く、心温かな人々に見守られ、2つの人生を一つに重ねて、今から2人で歩んでいってください。たった一つの、良きものの為に。おめでとう。


原稿はきっちり仕上げる。けれど決して読まない。どんなに優れた原稿であっても、棒読みになった途端、聴衆の関心が薄れるから。必ず全文暗記する事。とは言え、あまり複雑で長い原稿は覚えられないから、ごく短くまとめる事。その中で、自分でも覚えやすいエピソードを交えると良い。
“言葉を贈る自分も、贈られる側も、一生忘れない様なエピソードを”

尺はゆっくり喋って5分。聴衆が笑ったり、拍手したりして、その都度一瞬話すのを止める数秒間も入れて。

スピーチの極意 10箇条

@スピーチの目指すところを明確にする
(誰に向けて、どう伝えたいか?)

Aエピソード、具体例を盛り込んだ原稿を作り、全文暗記する事。

B力を抜き、心静かに平常心で臨む事

Cタイムキーパーを立てる
(スピーチ5分前からは時間を見ず、リラックスする)

Dトップバッターとして登場するのは極力避ける事

E聴衆が静かになるのを待って始める事

Fしっかりと前を向き、右左を向いて、会場全体を見渡しながら語りかける事

G言葉はゆっくり、声は腹から出す事

H導入部は静かに、徐々に盛り上げ、感動的に締め括る事

I最後まで、決して泣かない事幼馴染みの結婚式で、社長のつまらないスピーチ中、寝不足からスープ皿に顔面ダイブしてしまうこと葉。大恥をかいたその結婚式でスピーチライター・久遠久美のスピーチを聞き、自身も友人の結婚式のスピーチを任された事もあり、久遠に興味を持つこと葉。
久遠のスピーチから、幼馴染みの父で、政治家のスピーチや、政党代表の追悼挨拶まで、久遠が携わっていたと知る。こと葉が当時のスピーチを一字一句覚えていた事から、久遠はスピーチライターの素質があると見抜き、こと葉にスピーチの仕方を無料で教える代わりに、スピーチライターの仕事を手伝う事になるのだが…。

『本日は、お日柄もよく』
著書 原田マハ
発行元 株式会社徳間書店
ISBN 978-4-19-862985-4
以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
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まぐだら屋のマリア

上京して、有名料亭で働いていた及川紫紋は、死に場所を求めてとある小料理屋に行きつく。小料理屋の主人・有馬リアに、無一文であることを告げた紫紋は、マリアの店を手伝い始める。

マリアの店の女将・桐江は、紫紋を店に置くことを許可してくれたが、紫紋にマリアには惚れるなと言い放ち…。

『まぐだら屋のマリア』
著者 原田マハ
発行者 株式会社幻冬舎
ISBN 978-4-344-02026-9

以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
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小説 星守る犬

ケースワーカーの私は、車で信号待ちをしている間に、電光掲示板を眺めていた。

中年男性と犬の白骨死体が、レジャー施設の放置車から見つかったというその事件を見て、中年男性は1年以上前に亡くなっているにも関わらず、犬が男性のそばから離れなかったそうだ。

犬と中年男性がどうして二人で白骨死体になり見つかったのか、犬視点の小説。原作は漫画(?)らしいです。

『小説 星守る犬』
著者 原田マハ
発行者 株式会社双葉社
ISBN 978-4-575-23728-3

以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
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カフーを待ちわびて

祖母から引き継いだ友寄商店は、戦前から続く「よろずや」で、食料品・日用品・おもちゃなど、幅広く扱っていて、近所の人が井戸端会議に使ってたり、小学生が待ち合わせ場所にしたりしていた。

毎日、晩御飯を用意してくれる島の巫女であるおばあは、明青の家の裏に住んでいる86歳のおばあさんだ。

幼馴染の渡から子犬を譲り受けた日も、おばあのお告げがあった。
おばあがいつも奉っている火の神から、おばあはお告げを聞くことができるのだ。明青が小さい頃は、このお告げの的確さ故えに、恐怖をも覚えていた。

「良い知らせかね?」とおどけた明青に、
「いい報せさ。果報(カフー)さー」という。島の方言『果報』は、「いい報せ」と「幸せ」、2つの意味がある。おばあの言葉にあやかってつけた、黒いラブラドールの犬「カフー」は、それからずっと、明青と共に居てくれている。

いつものようにおばあと晩御飯を食べていると、おばあがふと「お報せ」があったと明青に伝える。
良い知らせなのかなんなのかわからないというおばあの言葉が気になりつつ、家に戻った明青は、ポストから一つの手紙を取り出した。

遠久島の神社で明青が書いた絵馬を見て、明青の嫁にしてくださいとのこと。

島の観光産業に力を入れようと、地元出身の同級生が持ってきた、一足早く観光産業に手を付けて成功した島への島民旅行で、冗談交じりに描いた絵馬「嫁に来ないか」が頭に浮かんだ明青は、首をひねる。

そして1か月後、幸は本当に明青のもとに訪れて…。

『カフーを待ちわびて』
著者 原田マハ
発行者 宝島社
ISBN 4-7966-5212-4

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