一止達の大学時代、そして24時間対応を掲げた本庄病院の若かりし姿を描く。
命に対して傲慢にならない事。医者は神様が予め書いたカルテをなぞるだけの存在なのだ、という大狸先生
『神様のカルテ0』
著者 夏川草介
発行元 株式会社小学舘
ISBN 978-4-09-386404-6
“悔いは必ず、それから先の人生を生きる上で「杭」となって立ち塞がり、もし足掛かりにもなるだろうから。「悔い」を残せば「杭」が残るのだ”
だからこそ、悔いの残る人生を。
『ミサキア記のタダシガ記』
著者 三崎亜記
発行元 株式会社角川書店
ISBN 978-4-04-110471-2
ディズニーランドに派遣された後藤は、キャストになればすぐ客前で相手が出来るものだと思っていた。しかし実際に自分が担当になったのは美装部と呼ばれる、見たこともないマイナーなキャラクターの着ぐるみを着せたり脱がせたりする部署だった。
誰でも知っているようなキャラクターの着脱は正社員が行うと決まっていたり、同僚のダンサー希望がオーディションで落ち続けている女の子・恵里を見る事で、夢の国とはいえ中身は今までのフリーター時代と同じく正社員からの軽視した態度は全く同じであった。
そんな中、ショー用のミッキーマウスがなくなり、ミッキーマウスを脱がせた恵里が疑われてしまう。厳しい糾弾し精神的に追い詰められる。とうとうアトラクションを止め、従業員が自殺かという事態を引き起こし、恵里は更に窮地に立たされる。
恵里の無実を信じる後藤達は恵里が、ミッキーマウスを袋詰めした後、配送先が間違われてしまい、ディズニーシーに運ばれた事が分かる。
同じディズニーとはいえ、アメリカ主体のディズニーランドと日本独自のディズニーシーでは繋がりが薄く、ディズニーシーにスタッフとして入るのも手続きがある。キャストのパスを使いミッキーマウスを探しにディズニーシーへ入った後藤は、配管の水漏れであと数分で水没してしまうという所にあるミッキーマウスを見つける。
正社員が取りに行くまで待てという命令に退き、ディズニーの為にミッキーマウスを助けに行く。そうしてミッキーマウスは水に濡れる事なく守られる。恵里への疑いも晴れ、後藤と共におとがめなしとなった。
『ミッキーマウスの憂鬱』
著者 松岡圭祐
発行元 株式会社新潮社
ISBN 4-10-475101-4
火星に移り住む人が増え、地球に残った人が少なくなった事で、地球温暖化の波が弱まった。
数年前、ロックなんて聞かない地球人に愛想が尽きた後藤は、バンド仲間を置いて火星へ旅立つ。後藤が帰ってくるまで誰かを新しく入れるでもなく待っていた二人は、後藤が帰って来ないのでは?と言い合いながらも待ち続ける。
そこに帰ってきた後藤は、火星でバンドのデモテープを持ってしてきたと言い、二人を迎えに来たのだった。
『実験4号 後藤を待ちながら』
著者
伊坂幸太郎
発行元 株式会社講談社
ISBN 978-4-06-214476-6
崩壊しかけた過去がお互いに後ろめたいから、父子で話し合うんだ。まるで停戦ラインを挟んだ外交官同士みたいにね。普通の家なら、そんな必要はないんだ。ささいな嘘なんて一々気付きもしない。
『ソロモンの偽証 第V部 法廷』