古書交換会へ行く二人。いつもながら栞子に色々と教わっていると、蓮杖という男が話しかけてくる。
古書交換会で栞子も入札した絶版本を買い取った古書店が、確かにあったはずの本が一冊ないのだと騒ぐ。栞子の母と何かあったらしく、栞子を疑り怒鳴り込んできた古書店店主。
蓮杖から事前に聞いていたこともあり、何とか追い返した大輔だったが、ビブリア古書堂にあった絶版本を物質として持っていき、年明けまでに犯人を捕まえろと言い捨てていく。
『ビブリア古書堂の事件手帖3 〜栞子さんと消えない絆〜』
著者 三上延
発行所 株式会社角川パブリッシング
ISBN 978-4-04-886658-3
以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
古書交換会でビブリア古書堂は何も出品していないはずなのに、ビブリア古書堂の名で出品があり、途方にくれる栞子と大輔。
栞子さんの母が商売について賛否両論ある人だっただけに、栞子が疑われたことで、追い返す為に栞子を庇ったつもりが、「栞子さんならめぼしい本を根こそぎ持って行く」と言い、更に栞子を傷付けてしまう。
犯人がわかったという栞子は、蓮杖から古書店へ説明するように頼み込む。
犯人はビブリア古書堂の新人店員・大輔に成り済まし、古本を売りに出すことで紛れ、隙を見て絶版本のみ一冊抜き出し持ち去ったのだ、
栞子と栞子の母は、家を出てから音信不通だと聞いていた大輔だったが、栞子を疑った古書店の店主から、最近届いた栞子の母からの手紙を見せてもらう。するとそこには、大輔のことが書いてあったのだ。栞子と栞子の母は連絡を取り合っていると知り、気を付けた方がいいと忠告される大輔。
自分をよく知らない人が、自分のことを知っているという状況が薄気味悪く、なんとなく栞子を避ける大輔。しかし思い切って聞くと、栞子は母に連絡などしていないという。
子供の頃に読んだ本を探して欲しいと依頼される大輔と栞子。母娘間がうまくいかず、卒業してすぐに家を出たが、自分に子供ができた今、家族というものを振り返りたくなった。自分の子供に、自分も読んだものを読ませたい。それは立派な親心。
祖父の遺産を孫に託すが、それをよく思わない叔母が、祖父の遺産の偽物を孫に手渡す。それに気付いた栞子は、叔母にすごむ。そして栞子の尽力のお陰で、孫は遺産を手にできるのであった。