女子学生・アトリは幼馴染み・イカルが研究に打ち込むあまり周りが見えなくなっていると、指導教官から注意を受ける。
イカルがそれほどまでに熱中しているのは、幼い頃から尊敬する生物学研究者・ジェイ先生の亡くなる前に主張していた説を、なんとか証明し、形にしたいと思ったのだという。
アトリはその研究が正しい=あがりになることを待ち、応援する。

3年毎に1本の論文を書かない研究者は、大学を追われる、通称・出すか出されるか法により、研究所の論文作成を手助けする代書屋稼業が流行っている。トキトーから代書屋をやってみないかと誘われたミクラは、人生に起こる不運と幸運を図式化した論文を出したいという教授をトキトーから紹介され、二人で『自然』誌掲載を目指すが、落ちてしまう。

『あがり』
著書 松崎有理
発行元 株式会社東京創元社
ISBN 978-4-488-01814-6

現役理系女子が書いた小説ということでSF短編でも賞を取っているものですが、なんとも文系の私には、世界観が分からず難しかった。