煙草を吸ったのが見つかり反省文を書けと言われた主人公は、五十音を羅列する。
一方、見るからに真面目な転校生の彼女は先生を平手打ちしたらしく、反省文をスラスラ書いていたかと思えば“終身雇用制度の崩壊後における高校教育のあり方について”なんて論文を書いて提出した。

「思っている事を素直に書けと言われたから書きました」

二度と手をあげるなよとたしなめられると更に「それはわかりません」と言う彼女。
「もう一度同じ事をされたら、もう一度同じ事をします」

「叩いた事を責めないで下さい。不意を突いて階段から突き落としてもよかったし、家に火を点けてもよかったんです。そうしなかった事を、むしろ褒めてもらいたいくらいです」

しれっとそう言う彼女は、前の学校で四人も自殺に追い込んだと言う噂があるのだ。
    ・・
祟る彼女たちの、不気味な話。

他三編。


『FINE DAYS 恋愛小説』
著者 本多孝好
発行者 祥伝社
ISBN 4-396-63222-3

以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。