SROが太刀川を追っている間、独り暮らしの要介護の老婆に取り入り、ヘルパーだと偽り一緒に生活していた近藤房子だったが、SROの活躍と、太刀川という新たな犯罪者のお陰で、自分の存在が蔑ろにされていると感じ、老婆を殺して逃亡を再開する。
室長に態々電話をし、これから次々と人を殺すと宣言した近藤房子に、本腰を入れて警察も捜査に乗り出した。近藤房子は電話で「山根さんをパーティーへ招待する」と言った事が気になるSRO。
『SRO X ボディーファーム』
著者 富樫倫太郎
発行所 中央公論新社
ISBN 978-4-12-205767-8
以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
近藤房子が麗子を殺そうと考え、麗子のすぐ後ろでずっと後をつけていたと知り、恐怖で震える麗子。
自分がしたことにより麗子がちっとも苦しんでいないと思い、殺そうとするが、麗子の後をつけたところ、心療内科に通い、怪しげな占い師にまで頼るほど参っていると知り、満足したので他の人を殺したと推察する室長。
老婆の内蔵が抜かれ、まるでミイラを作るかのように放置されていたことから、近藤房子は死体を保管し、ボディーファームをどこかに作っているのではないかと考えたSRO。
ネットカフェで自分がたまたま憂さ晴らしに殺した悪ガキが、酷い奴だったが為に、近藤房子が持て囃されていることを知り、悪人を殺すことにシフトチェンジした近藤房子は、若い女性を強姦しようとした男を殺す。
1日一人確実に殺していく近藤房子に、SROは麗子の強い希望もあり、麗子が囮になり、近藤房子を捕まえる計画を立てる。
会見を開き、必要以上に近藤房子を弱いと言い、挑発する。麗子を使って誘き寄せたつもりが、近藤房子が現れないと安心した麗子が占い師の元を訪ねると、占い師の家で待ち伏せしていた近藤房子に捕まる。程なくして室長も乗り込むが、近藤房子は麗子を連れて逃げる。
ボディーファームへきた麗子は、美人の女の子ばかりを保存しているカプセルを目の当たりにする。麗子は近藤房子にいたぶられ、駆けつけたSROは麗子を人質に取られ、手も足も出ない。そんな時に近藤房子を撃ったのは、木戸の家で近藤房子と対峙した、相棒を打たれた女警官だった。